「自家製麺 じゃじゃ。」(郡山市西ノ内2-19-12)の桑原尚人店主は、“しょっぱい美学”を掲げる福島市の人気店「自家製麺 くをん」の元店長。修業先と同様に自家製麺を看板に据え、小麦粉の香りを重視した歯応え抜群の極太麺で人気が爆発した。〈■情報は発売中の「ラーメンWalker福島2019」より〉
ラーメンWalkerグランプリ 福島総合9位に
その極太麺に負けないつけ汁も、3種の醤油にブラックペッパーや唐辛子が加わり、かなりスパイシーだ。ラーメンWalkerが行なう旨い店ランキング「ラーメンWalkerグランプリ2018」の福島総合部門9位にランクインしている。
修業先の江南店主には、味の作り方はもちろん、「お金はあとから付いてくるから、まずは好きなことをする」ことを学んだという。「今でも尊敬する師匠です」と店主。郡山でその教えをしっかり受け継ぎつつ、独自の進化をとげている。
特製つけ麺(並)(1,050円)は、茹で上がりが並盛りでも600gと、まさに自家製の麺を楽しむための一杯。トッピングも豪華で、低温調理の豚肩ロースに、ブロックチャーシューに加えて「那須御養卵」の味玉がオン。濃厚なつけ汁と極太麺のハーモニーもたまらない。対照的な清湯スープの「鶏の塩そば梅落とし」(850円)は、高級南高梅の上質な酸味がスープによく合っている。
つけ麺用の極太麺は、うどん用の小麦粉を使い、モチモチの歯応えも重視。日本そばのようにパリッとした細麺もある。
ラーメンに詳しい“百麺人”のはんつ遠藤氏は「うどんを彷彿とさせる自家製極太麺にうなる。つけ汁も塩や黒胡椒、唐辛子などが強目の、あえて“しょっぱ目”仕上げで、跡引く味わい」と絶賛する。
26歳まで郡山市で美容師として活躍していたという桑原さん。将来に限界を感じ、前々から好きで通っていた福島市「自家製麺 えなみ」の江南店主に弟子入りを直談判。同店で半年間修業したのち「自家製麺 くをん」に移り、店長までまかされることに。郡山で“しょっぱい美学”を継承している。
【ラーメンWalker福島2019 編集部】