2019年2月20日(水)、ホテルメルパルク名古屋で、「岐阜っぽ。お花見スイーツ」発表・試食会が行われた。「和菓子を通して、岐阜県をもっと楽しんでもらいたい!」と、岐阜県を代表する8つの和菓子店による“春”をテーマにした新作がお披露目された。そんな春感満載のかわいい和菓子を、学生ライター・清家が全力レポする。
かわいい&岐阜の魅力がギュッと詰まった和菓子
各務原市・和菓子処 緑水庵「Princess・さくら」(1200円)
上之保の柚子、ツキオカフィルムの金箔など岐阜県産素材を使った、見た目も個性も違う6つのおはぎが、曲げ輪っぱの中に大集合!大きなイチゴがのったおはぎをいただいたが、採れ時にこだわった完熟イチゴと美濃いび茶入り抹茶餡の組み合わせが絶妙。どちらも甘いけどクドさがなく、スッキリとした味わい。
見た目のふわふわからは想像できないクセになる塩気
大垣市・金蝶園総本家(大垣駅前本店)「ふわふわ(桜もち)」(240円)
「これ、絶対めっちゃ甘いやつだ..。」という予感は、一口食べた瞬間に吹き飛んだ。なんだ!このクセになる、甘じょっぱい味!蒸し焼きしてフワモチ食感に仕上げた生地で、桜餅と生クリームを包みこんでいるとのこと。桜リキュールがふわりと香って、食べた瞬間、満開な桜が頭のなかに、ふわふわと浮かんだ...。
桜が目立つ華やかな見た目、味は大人の味
本巣市・御菓子所 吉野家 本店「花見餅どら」(170円)
かわいい桜模様があしらわれている見た目とは裏腹に、生地には「日本泉酒造」の日本酒と酒粕を使用。華やかな桜柄と、日本酒風味で花見気分を演出しており、少し大人などらやきだが、中の餅はとても柔らかいので軽く食べることができる。
もちもちとしたよもぎ餅の食べ応えが抜群!
美濃市・御菓子所 小川屋「緑もち-芽生え-」(140円)
高山のお米で作ったよもぎ餅を十勝小豆を丁寧に炊いた小倉あんと羊羹でコーティング。中のよもぎ餅がもちもち食感で、食べ応え抜群だ。表面には、ピンクの花模様があしらわれているが、それには「春は確実に来る」という意味合いが込められているんだとか。
表面をわざと、薄紅色にした理由が深イイ!
高山市・和菓子処 稲豊園「萌えいづる」(250円)
表面が、控えめで上品なピンク色をしているのは、飛騨の国の春の訪れは遅いが、必ず春はやってくるという、春の兆しを感じさせるためなのだとか。希少な白小豆を使った桜の葉を加えたあんは上品な甘さで、春を待つ人々を包んでくれるような優しい味がした。
しだれ桜がモチーフの、桜風味などら焼き
海津市・菓匠 尾張屋昌常「南濃町専通寺 しだれ桜」(162円)
地元の人たちに親しまれる、華やかな専通寺のしだれ桜をイメージしたという和菓子。フワフワの生地に、じっくりと煮上げた粒あんと桜葉の風味を効かせた、桜バターの甘じょっぱい味が絶妙。ひとつひとつ、小分け包装もされており、そこにも桜がたくさん描かれているので、春ならではの手土産にも喜ばれそう。
甘酸っぱい恋を連想させる、さくらもち
大垣市・餅惣「さくらもち‐結‐」(210円)
桜葉の上にひと口サイズの桜餅が2つ並んで、それは舟で寄り添うふたりをイメージしているのだとか。お花見の桜が、2人の緑を結んでくれる....そんな思いも込められているそう。飛騨産のもち米を道明寺風に仕立てた生地の中には、桜餡と抹茶餡が。すっきりとした甘さの中に広がるしょっぱさが絶妙のバランス。これを食べることで、なんだか素敵な恋が訪れるかも!?
地元の高校生のアイデアから誕生した、溶けない日本刀アイス!?
関市・和菓子処 関市虎屋「日本刀アイス~さくら~」(1000円)
新名物になるものを作りたい!という思いで、地元の高校生のアイデアから生まれたのが、この「日本刀アイス」。日本刀を忠実に再現したこのアイスは、なんと“溶けない”アイスらしい。その秘密に、葛を使用。アイスには桜葉を加えており、口にすると、春の香りがふわりと広がる。
8つの和菓子には「春」というテーマの共通点がありつつも、それぞれのお店によって表し方がこんなにも違うのかとびっくり。その和菓子一つ一つに、深い意味が込められているのも印象的だった。
和菓子はそれぞれの店舗で期間限定販売。岐阜のサクラを見に行く際は、和菓子をお供にして「花より団子」ではなく、今年は、「花も和菓子も」と欲張って、春を満喫しよう!
清家琴乃