日本人といえば米! 忙しい年末とはいえ、ごはんくらい自分で上手に炊きたいもの。そこで「簡単にうまく炊くコツ」を、和食のプロ、鉄板ダイニング「銀座十勝屋」の店長兼料理長の加藤浩史さんに教えてもらった。
「一番のポイントは研ぎ方です。皆さん、研ぐ時に力を入れすぎなんですね。グッと力を入れていませんか? あれをすると米の粒が割れてしまうんです。だから優しく扱ってください。コツは手を熊手のようにして力を入れずにやさしく洗うこと。“研ぐ”っていう言葉に惑わさず、洗うことを意識してもらえればうまくいくと思いますよ。研ぎ方ひとつで全然違いますから」
たしかに今日からでも実践できそうなワザ。何よりお金をかけずおいしくできるのがうれしいところだ。
さて、ここからは応用編。上手に炊けるようになったら、次は米選び。レシピよって米を使いわけてみよう。北海道米の特徴でもある種類の多さから、「銀座十勝屋」では北海道米を使用している。北海道は隠れた米どころで、品種の異なる主なブランド米が6つもあるという。甘味のある「きらら397」や、つや感のある「ほしのゆめ」、バランスに優れ冷めてもおいしい「ななつぼし」など、それぞれ個性を持った米が豊富なのだそう。
日常での一例としては、チャーハンには粒感のしっかりした「きらら397」、朝の卵かけごはんには、ふっくら・やわらかな「ほしのゆめ」など。レシピに合わせて米を選ぶとより一層ウマさが増すという。最近は、お弁当をつくる男性が増えているというが、そんなビジネスマンには「ななつぼし」がオススメ。冷めてもおいしいし、無洗米としても優れているので、忙しい朝にはぴったりなのだ。
レシピによって米を使いわけるとは何とも贅沢な気もするが、これを極めればなんだか食通になれる気もしてくる。まずは初級編の「やさしく研ぐ」ことからマスターしてみては? 【WalkerPlus/安藤真梨】