いよいよ再建された「尼崎城」(兵庫県尼崎市)の一般公開が3月29日(金)に始まる。同28日は記念式典が開かれ、報道陣に内部を公開した。
新たな「尼崎城」は、家電量販店「ミドリ電化」の創業者である安保詮氏が10億円を超える私財を投じて建設。2018年11月30日、尼崎市に寄贈した。かつての尼崎城は1617年に築城した後、1873年に取り壊されたと伝えられている。当時の場所からは北西約300メートルに位置する尼崎城址公園内に建てた。
フロア構成は、1階が尼崎の歴史や観光をナビゲートする「尼崎まちあるきゾーン」、2階がVRで再現された尼崎城下町を大画面で楽しめるほか、鉄砲・剣術体験ゲームなどの「尼崎城ゾーン」、3階が畳の空間で武士やお姫様などに扮することができる貸衣装を用意する「なりきり体験ゾーン」、4階が城郭画家・荻原一青氏の作品を展示する「ギャラリーゾーン」、5階が尼崎城下町の姿を知ることができる「わがまち展望ゾーン」。
記念式典では、桂米團治さんの掛け声で鏡開きが行われたほか、大阪城鉄砲隊による演武が披露された。フィナーレは明城小学校の生徒が風船を飛ばした。
尼崎市の稲村和美市長は「この尼崎城を核とする城内地域の街づくり整備を進める中で、また新しい尼崎の魅力をより多くの皆様に発信し、味わっていただきたい。尼崎市は歴史が深く、多くの文化が息づく街です。多くの人たちがここで集い、交流を深めていく。そんな拠点として生かしていきたい」と意気込む。
■尼崎城 <住所>兵庫県尼崎市北城内27 <入城料>一般・学生 500円、生徒・児童 250円 <開館時間>9:00~17:00 (受付時間 16:30まで) 定休日:月(祝日の場合は翌日)・12月29日〜1月2日
新城重登