関東学院大学×横浜ウォーカーのコラボイベントとして開催されている特別公開講座「横浜学」。4月21日、第36回となる講義が開催された。テーマは「横浜と新聞・雑誌」。
最初に登壇したのは元法政大学教授で毎日新聞客員編集委員を務める奥 武則先生。「近代新聞は横浜で生まれた」と題し、新聞と横浜との深いつながりについて解説してくれた。1864(元治元)年、ジョセフ・ヒコ(浜田彦蔵)によって日本初の日本語の新聞「海外新聞」が横浜で創刊。1870(明治3)年には日本で初めての日刊新聞「横浜毎日新聞」が創刊される。なぜ横浜が新聞発祥の地になったのか。「開港の地であった横浜は、国内や海外の最新の情報が集積する特別な場所だったからです」と奥先生はその理由を話した。
続いて神奈川新聞社経営企画部長の佐藤奇平先生が登壇。「神奈川新聞」が地方紙として担う役割について説明してくれた。地方紙は地元に暮らす人々に役立つ情報を生活者目線で発信する必要があると佐藤先生。神奈川新聞社では、記者の9割以上が神奈川県内に住み、生活者の視点で取材を続けているという。「『地域とともに』との思いを根底に、『神奈川新聞』でしか読めない深掘りした地域情報の強化やコンテンツの拡充を進めていきます」と話を締めくくった。
最後に横浜ウォーカーの山本篤史編集長が登壇。横浜のエリア情報誌「横浜ウォーカー」を通じた地域活性化について解説した。ただ情報を発信するだけではなく、地元と一緒に新しいコンテンツや地域の魅力を作り上げていく取り組みを紹介。「これからも横浜で雑誌を作り続けることを通じて、地域の魅力づくりと発信に貢献していきます」と語った。
横浜とも関連が深い新聞や雑誌について語られた今回の講義。「メディア」について、あらためて考え直すきっかけになった。
次回は「横浜とクルーズ客船」をテーマに6月中下旬に開催予定だ。
横浜ウォーカー編集部