作品を通して一年ひと巡り・奈良県の寧楽美術館で企画展「四季おりおり」開催中

東京ウォーカー(全国版)

奈良県奈良市の依水園・寧楽美術館で、9月9日(月)まで企画展「四季おりおりー季節を愉しむ絵画と道具-」が開催されている。

【写真を見る】季節の風情を表現した絵画や茶道具・懐石の器などを取り合わせ、一年ひと巡りを楽しめる「色絵水仙文菱形向付」(江戸時代) / 写真は主催者提供


寧楽美術館では、海運業で財を成した中村準策・準一・準佑が三代にわたって収集した一万点以上の美術品のうち、神戸の大空襲を運良く免れた2千数百点を収蔵している。収蔵作品の中には、古代中国の青銅器・古鏡・古銅印、拓本類と、中国・高麗・李朝・ 日本の陶磁器、田能村竹田の画帖「亦復一楽帖(またまたいちらくじょう)」等がある。

同展では、絵画や茶道具・懐石の器など、季節の風情を表現した作品を取り合わせ、一年ひと巡りを楽しめる機会となっている。

注目の展示作品は、旅を好み日本各地を遊歴した江戸時代の文人画家、田能村竹田(たのむら ちくでん)の重要文化財 『亦復一楽帖』 第十二図「牡丹」。友人の頼山陽のために書き加えた牡丹図は、 言葉を解さない牡丹の花と対峙するよろこびを表現している。

青緑山水図屏風(左隻) 与謝蕪村 江戸時代写真は主催者提供


また、松尾芭蕉、小林一茶と並び称される江戸俳諧の巨匠の一人である 与謝蕪村(よさ ぶそん)の「青緑山水図屏風」も公開される。さらに期間中は、作品鑑賞と共に初夏から夏へと移り変わる依水園の美しい風景も鑑賞ができる。

日本の四季の美しさを鑑賞できる企画展「四季おりおりー季節を愉しむ絵画と道具-」。ぜひ、週末は名勝 依水園・寧楽美術館へ出かけてみよう。

ウォーカープラス編集部

注目情報