2019年6月10日(月)、滋賀県の近江神宮で漏刻祭が開催される。
近江神宮のご祭神・天智天皇は、時を認識することが社会文化の発展に不可欠のものとお考えになり、ご治世の10年、その都・近江大津宮に漏刻(水時計)を創設して時報を開始されたとされている。『日本書紀』に「鐘・鼓をもちて時を知らす」とあり、この日を記念して、太陽暦(グレゴリオ暦)に換算した6月10日が『時の記念日』と定められている。
同祭りは、天智天皇10年4月25日(太陽暦に直して6月10日)漏刻を用い鐘鼓を鳴らして時を知らせたとする『日本書紀』の記述にもとづき、日本の時刻制度の創始を記念し毎年行われる。王朝装束をまとった時計業界関係者が、袿袴(うちきはかま)姿の采女(うねめ)4名を従えて、各メーカー奉納の時計新製品を献納し、時の祖神に感謝するとともに、業界の発展と社会の繁栄を祈願する。女人舞楽・原笙会により舞楽が奉納される。さらに令和元年は「万歳楽(ばんざいらく)」が舞われる。その他、時計館宝物館の無料公開や古代火時計への点火実演、滋賀県花道協会の流派持ち回りにより内拝殿前に献花が活けられるなど、祭りを盛り上げる催しが盛りだくさんだ。令和を迎え、時代の変化と共に開催される漏刻祭を体感しに、近江神宮へ出かけてみよう。
ウォーカープラス編集部