前作は即完売!伊坂幸太郎“幻のTシャツ”第3弾が発売

東京ウォーカー(全国版)

「青山ブックセンター本店」(渋谷区)で12月15日に発売されたTシャツが話題になっている。どことなく脱力感を漂わせたTシャツは、実は人気作家・伊坂幸太郎さんの新作長編「マリアビートル」の“オフィシャルTシャツ”。気鋭のアートユニット「ATG unlimited」とのコラボ企画で、前回5年前に「死神の精度」でコラボした際にはTシャツが一瞬で完売。ファンの間で“幻のTシャツ”と呼ばれた激レアシリーズの最新作だ。

「グラスホッパー」「死神の精度」に続く第3弾として企画されたこの商品。今回のポイントはなんといってもこの脱力系(?)のデザインだ。前作までのスタイリッシュなイメージから一転。気だるい(?)表情の人物や、バックには“マリアビートル”(てんとう虫)がウジャウジャ描かれるなど、インパクトはかなりのものだ。

「今回はATG史上“最もカッコワルイ”デザインを目指したんです」というのはATG unlimitedの藤里一郎さん。今をときめく超人気作家の“オフィシャル”としては実に大胆な企画と言えるが、当人の感想はどうだったのだろう?

「伊坂さんの反応ですか? ひと言『大丈夫でしょうか…』と心配してくれました(笑)」(藤里さん)。とはいえ、時がたつにつれ伊坂さんの評価も変わってきたそうで、実物を届けてからは「見れば見るほど気に入る」と評価が上方修正され、最終的には「Tシャツの季節じゃないけどいいTシャツだね(笑)」と高評価(?)を得たという。

「例えば、白いボディにピンクと紺色のイラストを配すことで、作品の舞台である東北新幹線「はやて」のカラーリングを意識している、とか、それなりに理由はあるんです(笑)。フロントの顔のモデル? 誰というわけじゃないんですが、あえて言うなら“かわいい顔をして怖いことを書く”伊坂幸太郎ですね」(藤里さん)。

12月15日から販売している「青山ブックセンター本店」店長の山崎さんによると「ミドルサイズを中心に好調です。伊坂さんとATGのコラボTシャツは、毎回女性のお客様が8割ほどを占めるんですが、今回男女比が半々ほど。男性からも多くのお問い合わせをいただいています」とのこと。魅力は細部にまでこだわったデザインで、今回は男性からも支持されているようだ。

カラーはホワイトとグレーの2種で、サイズは150・160・S・M・Lの5種。価格は3500円で、店頭での販売に加え、来店が難しければ電話対応(03-5485-5511)もしてくれる。

「めっきり寒くなった今こそ、インナーとしてご活用ください(笑)。来年暖かくなるころにはいい感じのユーズド感になるかと。ぜひクリスマスプレゼントに!」(藤里さん)。えも言われぬ魅力を持った限定生産の「マリアビートル Official T-Shirts」。伊坂作品同様、じわじわと魅力の込み上げてくるこの作品、伊坂ファンならずともゲットしてみてはいかが?【東京ウォーカー】

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