2008年よく耳にした“婚活”という言葉。女性誌を中心に広まり、結婚するための自分磨きに精を出す女性の姿が多く見られた。女性の結婚に対する意欲の高さを端から見ていた記者だが、最近“男の婚活”がにわかに注目されているという。はたしてどのようなことをするのだろうか?
記者が向かったのは、結婚ジャーナリスト・ひぐちまりさんが11月から主宰している男性向けプライベートマナーレッスン。美しいウォーキングの矯正から、女性のエスコートのやり方までを本格的に学ぶという。ウォーキングもエスコートも普段意識したことがない記者は、はたして“紳士”に変身することはできるのだろうか?
まずはウォーキングから。ウォーキングの講師を勤めるOK和男氏に、男性向けにウォーキング講座を開くことになったきっかけを聞いてみた。
「結婚式は夫婦にとって一世一代の晴れ舞台。しかし、新郎の姿勢や歩き方がカッコ悪いと後で映像に残ったときに見たくないという方が多い。歩き方や立ち振る舞いが格好良ければ、誇らしい気分になれるもの。結婚式に自信を持って臨めますよ」
確かに男としては決めるときには決めたいもの。しかし、結婚前提の人以外あまり意味がないのでは?という疑問も浮かんだ。
「確かに受講される方は、今のところは結婚が前提の方が多いですね。しかし、姿勢と歩き方がよくなると女性の見る目は段違いによくなります。自分への自信が湧いて表情も良くなるからです。それに、血の巡りもよくなって健康にもメタボ対策にもなりますよ」
ウォーキング講師として自身のヘルニアも歩き方の改善で克服したというOK氏。ここは彼を信じて歩き方の指導を受けることに。
「…もう1度歩いてみましょうか?」優しく語りかける講師の目を気にしながら、きれいなウォーキングを心がける。鏡に向かって自分の歩きを講師から改まってチェックされるのはとても恥ずかしい。背筋をピンと伸ばし、足はかかとから地面につけ、片足を出している際にもう片方の足の膝は曲げない。小学生の体育の時間に似ている。
繰り返してはや30分。記者の歩き方は段違いによくなった。「これで足が長く見えますよ」という講師の優しい声に胸をなでおろした。背筋を伸ばし、目線は前方にまっすぐ向ける。足はかかとからつけ、その際にもう片方の足の膝は曲げない…。意識しないととても簡単にできるものではないが、慣れてくると自然に振舞えるようになる、…らしい。今回は体験取材で時間の都合省略したが、講座では“できるまでやる”のがモットーという。
レッスンから数日経って、俳優のヒュー・ジャックマンが貴族の役をしている映画を鑑賞していると、なんとこの歩き方をしていることを発見した。ハリウッド1の男前といわれる彼のように自然にこのウォーキングができれば、女性の見る目は段違いなのかもしれない。【東京ウォーカー/中道圭吾】