昨年11月にNMB48を卒業し、本格的にシンガーソングライターとしての活動をスタートさせた山本彩が、2月23日の埼玉から6月2日の沖縄まで全27公演のライブハウスツアーを開催。その大阪公演が5月27日と28日の2日間、Zepp Nambaで行われました。ここでは27日の公演の模様をレポートします。(※写真は28日分です)
待望の大阪凱旋ライブ!
19時04分開演。紗幕越しにピンスポットを浴びた山本彩がギターをかき鳴らしながら、『BAD DAYS』を熱唱。曲中でその幕が落とされ、彼女の姿がはっきり見えると、大歓声が沸き起こる。『JOKER』に続いて、3曲目の『スマイル』ではギターを置き、ステージ前方の3ヶ所に設置されたお立ち台に乗って、観客と共にマフラータオルを回して一体感を演出する。
「大阪ただいま~!大阪の皆さん、お待たせしました~!」と、故郷凱旋の挨拶をした後、「いきなり動いたから、肩を脱臼したかもしれない」と、ボケて爆笑を誘うと、「今日この会場に来てくれた皆さんに精一杯届けられるように、最後まで楽しみたいと思います」と、全力パフォーマンスを宣言し、会場を盛り上げる。
更に、Zepp Tokyo公演後のエピソードも披露。「(NMB48の)メンバーが観に来てくれて、ごはんを食べに行って、一旦解散したんですけど、このまま帰れないなと思って、(元NMB48の)三田麻央とマネージャーさんとスポッチャに行って、ボウリングして、ゲーム、バドミントン、バレー、ダーツ…気がついたら朝の6時(笑)。元気かよって我ながら思うんですけど、ボウリングは高校時代、10ゲームぐらい平気で投げていたのに、2ゲーム目でヨロヨロになって、悲しくなったっていう話です(笑)」
1stシングル『イチリンソウ』に込めた思い
中盤は、バラード曲『ひといきつきながら』をしっとりと聴かせる。アウトロではハーモニカも披露した。
『雪恋』は山本のギターのみのアコースティックバージョン。
『サードマン』では、曲中で音声が途切れるハプニングに見舞われながらも(無事に戻り)、動じずに歌い切った。
ステージを一旦ハケて、白い衣装に着替えた彼女は、4月にリリースされた1stシングル『イチリンソウ』を披露。
「この曲は、これからシンガーソングライターと名乗って活動していく決意を歌った曲なんですけど、自分自身だけではなく、聴いていただいた方の気持ちも鼓舞できたらいいなぁという思いで作った曲です。1stシングルということも、ずっといた場所(NMB48)から旅立ってやっていくこともありますし、自分にとって特別な1枚になりました。これから皆さんが何かしらの人生のターニングポイントだったり、誰かを励ましたい時とかに、『イチリンソウ』が役立ってくれたら、私は何よりも嬉しいです!」
そして、「ラストスパート行くぞ!」と観客を煽ると、5曲続けてパフォーマンス。会場を熱狂の渦に包み、本編は終了。
今後は楽曲提供もしたい!
アンコールでは、ツアーTシャツにGパン姿で登場。『イチリンソウ』のカップリング曲『幸せの欠片』と『君とフィルムカメラ』を続けて披露した後、今後の抱負を語る。
「夏フェスの出演も決まっているんですけど、フェス以外でも他のアーティストさんと一緒にライブをする機会を作れたらいいなと思いますし、もちろん自分の楽曲制作が一番大事なんですけど、楽曲提供もしたいし…(→大歓声)、何も決まってないですよ。ただの願望ね。私は音楽とかライブという形で、皆さんに少しずつでも恩返しをしたり、楽しい時間を共に過ごすことで、皆さんが日々のストレスを発散したり、生きていて楽しいなと思ってもらえるように頑張っていきたいなと思っています。なので、私もたくさんライブをしたり、皆さんの前に現れる機会をたくさん作って、これからも楽しんでもらえる山本彩でいられるように、精進していきたいと思いますので、よろしくお願いします!(→拍手)届いたかな、私の思い…。感謝とか愛とか、ちゃんと言葉にしたいと思っているんですけど、伝えきれていない部分は、歌で汲み取ってもらえたら嬉しいなと思います。私の音楽をこれからも楽しみにしていて下さい。今日は本当にありがとうございました!(→拍手)皆さん、これからも幸せでいて下さい!…違うな、私が幸せにします!」
そう宣言した彼女に、大きな歓声と拍手が送られた。
ラストナンバーは『メロディ』。お立ち台に上がり、1階後方、2階席の隅々まで、感謝の気持ちを届けた。
「楽しかったですか~!?(→イエ~イ!)でも絶対、私の方が楽しかったです!」と、彼女の笑顔が弾けた。
最後に、ステージ上から観客をバックに記念写真&動画撮影。バンドメンバーたちと手を繋いで、「ありがとうございました!」と御礼の挨拶。
山本彩はステージの上手、中央、下手から、ギターピックにキスをして観客に投げ入れ、ステージを後に。21時10分。2時間超のライブは幕を下ろした。
この夏、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」、「MONSTER bash 2019」、「宗像フェス」などの大型音楽フェスに出演が決定している山本彩。
圧倒的な存在感、豊かな表現力、力強いボーカル、伸びやかなハイトーンボイスなど、アーティストとしての多彩な魅力で、彼女のことを知らなかった音楽ファンも虜に出来るはず。
令和元年、山本彩の熱い夏が始まろうとしている。
◆「山本彩 Tour 2019 I’m ready」セットリスト(19年5月27日 Zepp Namba)
M1 BAD DAYS
M2 JOKER
M3 スマイル
~MC
M4 夢の声
M5 どうしてどうして
M6 彼女になりたい
~MC
M7 ひといきつきながら
M8 雪恋
M9 サードマン
M10 イチリンソウ
~MC
M11 ヒトコト
M12 喝采
M13 Let’s go crazy
M14 Are you ready?
M15 レインボーローズ
アンコール
~MC
M16 幸せの欠片
M17 君とフィルムカメラ
~MC
M18 メロディ
~MC(+写真撮影)
【取材・文=ポッター平井】
<ポッター平井・プロフィール>
構成作家・ライター。MBSラジオ『NMB48のTEPPENラジオ』などを担当。松田聖子さんの“輝き”に魅せられて以来、30年以上アイドルを応援し続けるアイドルサポーター。
ポッター平井