年間約600もの新店が登場する東京ラーメン界に、2010年もラーメンブームをひっぱる“革命ラーメン”が登場した。サイフォンで抽出したスープを特徴とした店や、肉そばブームに火をつけた店、日本一の濃厚トンコツスープの店など、いずれも話題の味ばかり。2010年のラーメン界をけん引した革命ラーメン3店はココだ!
まず、「ラーメンもついにここまで来たか!」と、フードジャーナリスト・はんつ遠藤さんをうならせたのが、斬新な手法が話題の「本枯中華そば 魚雷」(後楽園)の「本枯中華そば」(700円)。これは、長野のカリスマ・塚田兼司氏の斬新なアイデアが話題となった淡麗系ラーメンで、なんとスープを“サイフォン”で抽出した、究極のダシを追求している。ここのサイフォン手法とは、フラスコに動物系スープを入れ、そして、サイフォンの上部に鹿児島産カツオの本枯節などを入れて、まるでコーヒーのように炊いていく手法。そうしてサイフォンで抽出されたスープは、驚くほど香り高く、奥深い味わいだ。まさに2010年の“革命”とも言える「魚雷」のラーメン、一度試してみては?
また、「NEW OLD STYLE 肉そばけいすけ」(住吉)の「肉そば」(680円)も革命ラーメンには欠かせない。ここは、けいすけ本来の洗練されたラーメンとは対極をいく“ガッツリ系”ラーメン。見た目から圧倒される丼をおおい尽くすチャーシューは、150gとボリューム満点で、まさにガッツリ。スープは、豚肉でダシをとり、甘辛い醤油ダレを合わせた濃厚な味わいだが、新しいのが、添えられたショウガやカイワレで、あと味がさっぱりだということ。ガッツリでもさっぱりを忘れない、計算し尽くされた一杯なのだ。淡麗の流れを“安くてガッツリ”にシフトさせたラーメン界の革命児「けいすけ」の肉そばを堪能してみよう。
そして最後の革命ラーメンは、日本一の濃厚トンコツを追及した「無鉄砲 東京中野店」(沼袋)の「とんこつラーメン」(750円)。関西では超行列店の同店だが、東京初出店のときには、最大60人の行列を作り、こちらでも人気の高さを証明した。ここの特徴は、創業以来、継ぎ足してきた国産豚骨のみを使用したスープ。強火でドロドロになるまで炊き上げているので、コラーゲンもたっぷりで、超濃厚こってりスープ! この、日本一濃度が高いとも言われているスープに、宮崎直送の麺を入れると、その相性は抜群で、あとを引く味わいになっている。コテコテのトンコツスープを好む人は、ここは必ずおさえておきたいところだ。
2010年のラーメンを語るには外せないこの3店のラーメン店。“3大革命”で、2010年の食べ納めをしてみてはいかが? 【詳細は、12月17日発売の東京ウォーカーに掲載】