国内屈指の観光地として名高い、長野県松本市にある「上高地」。マイカー規制など自然保護の努力も功を奏し、手つかずの大自然と山岳リゾートとしての側面を両立している。今回は、そんな上高地で楽しめる1泊2日の旅プランを紹介しよう。
1日目|ホテルメイドの味を美景と共に
五千尺(ごせんじゃく)ホテルに併設する食堂「五千尺キッチン」。2019年4月にリニューアルし、モダンな雰囲気に生まれ変わった。カウンター席では河童橋を望みながら、ホテルシェフ監修の料理を楽しむことができる。麺類や定食が充実しており、なかでも信州の郷土料理「山賊焼きの定食」(1690円)はボリューム満点で、旅の始まりにはぴったりだ。
■五千尺キッチン / 住所:長野県松本市安曇上高地 / 電話:0263-95-2111 / 時間:11:00~15:00(LO)、土日祝10:00~ / 休み:開山中はなし
1日目|川魚が悠々と泳ぐ神秘的な湿原
「五千尺キッチン」から徒歩15分の場所にある「岳沢(だけさわ)湿原」は、イワナなどが泳ぐ、冷涼な湧き水をたたえる湿原。標高2470mの六百山と立ち枯れの木が、趣ある光景を生んでいる。
1日目|上質なもてなしがうれしい絶景の宿
「上高地 ホテル白樺荘」は、1927年に創立した老舗。3年を費やした大規模なリニューアルが完了し、アルプスを望むテラスが新設されるなど魅力が加わった。また、夜の時間をより一層楽しむためにおすすめなのが「星空観察ツアー」(参加費1000円)。上高地では外灯が少ない上に、周囲の山々が深い影を作るため、星をとりわけ美しく見ることができるそう。
■上高地 ホテル白樺荘 / 住所:長野県松本市安曇上高地4468 / 電話:0263-95-2131 / 時間:チェックIN 15:00~、OUT ~10:00、オープンテラス 9:30~15:00 / 休み:開山期間中はなし / 料金:1泊2食付き2名1室利用で1人1万9000円~
2日目|大噴火が生んだ幻想的な風景
河童橋に並ぶ上高地の象徴「大正池」では、焼岳の噴火によって形成された、池の中に立ち枯れ木が並ぶ独特な景色を楽しむことができる。朝もやの名所でもあり、季節や気象条件によって異なるが、およそ7時台から8時台に発生しやすいという。大正池の美景がもやに包まれ、姿を現したり消したりするさまは、まさに幻想的といえる。
2日目|緑の木々を映す澄み切った池
霞沢岳や六百山から流れ込む伏流水をたたえた、浅い水底が広がる「田代池」。八右衛門沢などからの土砂によって流れがせき止められ、長い年月をかけて現在の景観が形作られた。透明度の高い水に山々が映り込む風景は思わず写真に収めたくなる美しさだ。
2日目|山小屋風レストランで信州の恵みを
「アルペンローゼ」は、上高地帝国ホテル内のレストラン。ここで味わえる、ランチ限定の「オムライスとハッシュドビーフ」(サ別 2950円)は、信州産の地卵を使用。地元食材を使ったホテルの味に触れながら、旅の思い出を語りあってみてはいかがだろうか。
■アルペンローゼ / 住所:長野県松本市安曇上高地 / 電話:0263-95-2001(代表) / 時間:11:00~14:30(LO)、17:30~20:00(LO) ※ディナーは宿泊者のみ利用可 / 休み:開山中はなし
■上高地 / 住所:長野県松本市安曇上高地 / 電話:0263-95-2433(上高地インフォメーションセンター) / 休み:11月16日(土)~4月16日(木)は閉山
東海ウォーカー編集部