『ウォーターボーイズ』『ハッピーフライト』の矢口史靖監督の最新作『ダンスウィズミー』が8月16日(金)より公開。
7月30日(火)に大阪ステーションシティシネマで特別試写会が行われ、ゲストに主演の三吉彩花、矢口史靖が登場。さらに催眠術の監修で本作にも携わった催眠術師の十文字幻斎が登場し催眠術ショーも行われた。
『ダンスウィズミー』はミュージカルが嫌いな主人公が催眠術によって音楽を聞くと『歌わずに踊らずにはいられないカラダ』になってしまい数々の名曲に合わせて歌って踊るコメディ・ミュージカル。矢口監督は「ミュージカル映画の人物が急に踊ったりするのは引っかかる」とかねてから疑問に思っていて現実にいれば不審者だと笑いを誘った。そういう理由から製作された本作「催眠術というスイッチを使ってはいますが、ミュージカルが苦手な人にも見ていただけるのでは」と呼びかける。
先日アメリカで行われたニューヨーク・ジャパン・カッツで上映したことを振り返り「ブロードウェイというミュージカルの本場で劇中ミュージカルのことを否定するようなことを言ってウケなかったらどうしよう」と不安だったという。しかし、いきなり爆笑の渦でミュージカルのシーンになればなるほど笑いが起こり最後には拍手が起こったと話す。「ミュージカル本場の人も急に踊り出すおかしさを思っていてそれを知って自信になった」と話した。
主演の三吉について矢口は「オーディションでの普段のむっつり具合と華やかな歌とダンスでの落差」が決定打になったのだと言う。「普通の映画だとミュージカルシーンと同じように普通のシーンも華やかで穏やかな演技だが、今作は歌えば歌うほどピンチになって落ち込むそのギャップを大事にした」と語る。三吉は出演が決定してから250時間にも及ぶトレーニングを行なって本作に備えたと話し「もともと歌とダンスはしていたけど、より高いスキルが求められたり『日本のミュージカル・コメディ』を作るにあたってプレッシャーに押しつぶされそうになった」とかなりハードな練習だったという。
また舞台挨拶後半には催眠術師の十文字幻斎が登場、会場の観客に直接催眠術をかけるショーが行われた。十文字が言うには催眠術を疑うのではなく「せっかくなので不思議な体験をしてワクワクしたい」という楽しみたい気持ちがないとかからないものだという。始めに人差し指だけ突き出し手を合わせて行う催眠術では十文字の一声で人差し指が開こうにも開かない人が現れ体感した観客からは驚きの悲鳴が起こった。催眠術にかかった『かかりやすい人』を十文字は選抜し更に催眠術を仕掛ける。かかりやすい3人を座席の前に呼び出し、三吉と矢口の鼻を見ただけで笑いが止まらなくなるものや、何を聞かれても「ダンスウィズミー」と答えてしまう催眠術が披露された。これには三吉たちもビックリし思わず拍手、矢口は「催眠術ショーで映画の内容が全てすっ飛んでしまったのでは」と心配して笑いを誘った。
桜井賢太郎