9月4日、東京・NHKホールにて「NMB48 LIVE TOUR 2019 ~NAMBA祭~」が開催され、夏のNMB48ツアーが幕を開けた。アンコールの終盤には、中心メンバーの太田夢莉さんが卒業を発表。ライブでは初の試みとなるアコースティックコーナーや、シングル曲のフルサイズでのパフォーマンスなど、盛りだくさんの全26曲を披露した。
“祭”をテーマにしたライブのスタートは、メンバー4人が和太鼓を叩いて、1曲目『RIVER』のイントロにつなげていくという驚きのパフォーマンス。暗転したステージに太鼓を叩く“バチ”を持ったメンバーのシルエットが映し出されると、会場からはどよめきが起こった。
そのまま、一気にテンションを高めて『HA!』『ワロタピーポー』『床の間正座娘』と畳みかけるように最初のMCパートへ。今回が初披露となった新しい衣装や、客席全体の1/4程度を占めるほどに拡大を続ける“女性専用エリア”の話題などで盛り上がった。
ライブは、ここからユニットパートへ。白間美瑠さんを中心に『ピンク色の世界』、南 羽諒さんを中心に『虹の作り方』など、スペシャルメンバーでのパフォーマンスが『太宰治を読んだか?』『プロムの恋人』『ジッパー』『どしゃぶりの青春の中で』『わるきー』と続いていく。
特に『わるきー』の“小悪魔”衣装に身を包んだ、梅山恋和さんのパフォーマンスには、会場からこの日いちばんのどよめきにも近い歓声が巻き起こった。
続いてのパートは、NMB48のライブでは初の試みとなるアコースティックコーナー。ゲストギタリストの村山遼さんのギターを伴奏に『僕はいない』『ヴァージニティー』の2曲を、音程ごとのパートに分かれたメンバーのハーモニーで歌い上げた。
ライブは、いよいよ後半へ。ここからは出演メンバー全員が揃って『欲望者』『高嶺の林檎』『ナギイチ』『僕らのユリイカ』『北川謙二』とアップテンポのナンバーを次々とパフォーマンス。山本彩さんの卒業ソングとなった『僕だって泣いちゃうよ』のセンターは、太田夢莉さんが務めていた。
本編の最後は、8月21日に発売された21stシングル『母校へ帰れ!』。この日のシングル曲は、2番までを含めたフルサイズでの披露となり、いつも以上にファンや会場と一体になりながら、本編のライブが終了した。
アンコール明けは『まさかシンガポール』。続いて披露された『らしくない』と続けて、2階席や3階席までメンバーが“飛び入り”する演出で、会場のボルテージは最高潮に。キャプテンの小嶋花梨さんからは「関東の皆さんから、もっと会える機会を増やしてほしいとたくさんの声援をいただけているおかげで、関東での活動も増えてきていて、本当にありがとうございます!」と御礼の言葉が述べられた。
アンコールは、そのまま『君と出会って僕は変わった』『ササササイコー!』と続き、最後の曲に差し掛かったところで、太田夢莉さんから「最後の曲に行く前に、私から皆さんにお伝えしたいことがあります。私、太田夢莉は、NMB48から卒業します」と突然の発表があり、会場からは拍手と悲鳴とが入り混じったようなどよめきが起こっていた。
太田夢莉さんは「このままでは終われませんよね。最後は、この曲です。青春のー」と再び会場の温度を高めて、アンコールは『青春のラップタイム』で終了した。
終演後も、会場からは鳴り止まない“ゆーり”コールが。それに応えるように、ダブルアンコールの幕が上がり、太田夢莉さんのセンター曲『虹の作り方』を出演メンバー全員で歌って、ライブは本当に幕を閉じた。
太田夢莉さん 卒業コメント
「私は小学校6年生、12歳の時にNMB48に加入して、約7年半を過ごさせていただきました。7年半で自分もすごく成長できたなと思いますし、NMB48が初めて人生で本気になれたことだったので、NMB48に出会えて本当によかったなと思います」
「最初はグループって刺激がもらえる場所でしたが、メンバーが好きなので安心感のある場所に変わってしまって、それがここ数年自分にとってどうなのかなと、これは成長を止めてしまうんじゃないかと、このままではダメなんじゃないかと思い、もっと一人の人間として大きく強くなりたいと思い、決意しました」
「卒業してからも、まだまだ成長し続けたいので芸能界を引退する気はありませんし、これからもずっと私のことを応援してくれたら嬉しいです」
※卒業の日程など、詳細については後日発表される
出演メンバー
太田夢莉/川上千尋/清水里香/谷川愛梨/村瀬紗英/吉田朱里/渋谷凪咲/白間美瑠/安田桃寧/東 由樹/梅山恋和/加藤夕夏/小嶋花梨/上西 怜/山本彩加/山本望叶/大田莉央奈/新澤菜央/堀ノ内百香/南 羽諒/横野すみれ(前座出演)
セットリスト
前座、やさしくするよりキスをして
0、overture
0.5、(OPENING 和太鼓パート)
1、RIVER
2、HA!
3、ワロタピーポー
4、床の間正座娘
5、ピンク色の世界
6、虹の作り方
7、太宰治を読んだか?
8、プロムの恋人
9、ジッパー
10、どしゃぶりの青春の中で
11、わるきー
12、僕はいない
13、ヴァージニティー
14、欲望者
15、高嶺の林檎
16、ナギイチ
17、僕らのユリイカ
18、北川謙二
19、僕だって泣いちゃうよ
20、母校へ帰れ!
EN1、まさかシンガポール
EN2、らしくない
EN3、君と出会って僕は変わった
EN4、ササササイコー!
EN5、青春のラップタイム
WEN、虹の作り方
取材・文=千葉由知(ribelo visualworks)
ウォーカープラス/野木原晃一