2月21日(月)23時40分頃、上野動物園に待望のパンダ2頭が到着した。2008年にリンリンが死んで以来、約3年ぶりとなる“上野のパンダ”到着の瞬間を見届けようと、当日は70社、193名の報道陣が駆けつけ、さらに園外にはパンダの到着を待ちわびたファンや周辺住民が集まるなど、歓迎ムード一色に包まれた。
今回、中国の臥龍(がりゅう)保護センターより上野動物園にやって来たパンダは、オスのビーリーとメスのシィエンニュ。2頭とも5歳で、とてもやんちゃ盛りな年齢ではあるが、搬入に付き添ってきた獣医の原さんによると、「空路と陸路で約30時間の行程を経てやって来たので、2頭は少し疲れている様子。今日はゆっくり休ませてあげたいです」とのこと。また、「もともとオスのビーリーが少し神経質な性格なので、多少敏感になって鳴いたりしている」と、到着直後の2頭の様子を語った。
同園園長は「ひとまず無事に到着してくれてホッとしています」と、安心した表情でコメント。さらに、「日本で最初にパンダが来たのがこの上野動物園なので、(パンダがいなかった)この3年間、非常に多くの人から“上野でパンダを見たい!”という声を頂きました。今後は、この上野動物園で“上野生まれのパンダ”を1頭でも多く誕生させて、パンダの絶滅を防ぐ運動に貢献したいと思っています」と、今回のパンダ来日に対する強い意気込みを語った。
上野の街の歓迎ムードも相当なもの。パンダの到着予定時刻の午後11時半を前に、周囲には続々とファンや周辺住民が続々と集まりだし、中には「歓迎!」といったプラカードを手にする地元商店街の人や、パンダの着ぐるみに身を包んだ人も。待ちに待ったパンダを乗せたトラックがやってくると、自然と「おー!」といった大きな歓声や拍手がおこり、一帯が歓迎ムードに包まれたのだった。
ビーリーとシィエンニュの2頭は、今後健康康診断などを経て、徐々に新しい環境に慣らしていき、3月中には一般公開される予定。日本中が待ちわびた“上野のパンダ”が再び見られる日まで、あと少しだ! 【東京ウォーカー】