岩手県盛岡市の岩手県立美術館で11月10日(日)まで、「紅子と省三 ―絵かき夫婦の70年―」が開催されている。
今なお岩手の人々に愛されている、盛岡市出身の深澤省三と紅子(こうこ)夫妻を紹介。2人はともに東京の美術学校に学び、若くして同地で活躍した洋画家で、1947(昭和22)年に帰郷すると子供のための図画教室を開設したほか、岩手美術研究所を設立し、精力的に後進の指導も行った。
本展では、最初期の本格的女流画家として活躍した紅子によるモダンな女性像や野の花をテーマとした華やかな作品、児童雑誌『赤い鳥』に寄せた省三の童画や、戦中に省三が従軍画家として滞在したモンゴルでの貴重なスケッチなど、初公開作品を含む優品約160点を展示。岩手の近代美術において、この絵かき夫婦が果たした役割について再考する。
担当者は「岩手県を代表する洋画家夫婦、深澤省三と紅子の没後初めての大きな回顧展です。今なお県の人々に愛され、その指導下から、現在も活躍する多くの美術家を輩出した省三と紅子の作品世界をご紹介する本展では、色彩豊かな紅子作品や、省三による貴重な戦前の童画など、県内外からお借りした約160点を一堂に展示します。ぜひこの機会に、二人の多彩な仕事の数々をご覧ください」と展示の魅力を話す。
岩手の人々に愛される深澤省三と紅子夫妻の回顧展。160点もの作品が揃うので、ぜひ会期中に足を運ぼう。
ウォーカープラス編集部