9月20日にリニューアルオープンした大丸心斎橋店本館。歴史的建造物であるヴォーリズ建築をできるだけ保存復元した美術館のような空間が魅力だが、今回、新たな挑戦を行っている。それが、大丸百貨店初の「フードホール」だ。心斎橋フードホールは、総席数約350席、23時まで使えて心斎橋駅と直結した使い勝手のよいフードホール。特徴は高級志向。肉や魚、果物の生鮮食品のほか酒、チーズなどの加工品、コーヒースタンドなども備え、高級スーパーのテイストもプラス。他とは一線を画す百貨店クオリティのフードホールの狙いを聞いた。<※情報は関西ウォーカー(2019年22号)より>
パリのトリュフ料理店やフカヒレまで並ぶ高級志向
心斎橋フードホールに出店しているのは13店舗。パリに本店を持つトリュフ料理専門店「アルティザン ドゥ ラ トリュフ パリ」や、老舗精肉店「スギモト」とパリの三つ星レストランでスーシェフ経験を持つ田熊一衛氏がコラボした「肉料理専門バル VOLER」のほか、フカヒレの取扱が日本一の卸店が経営する「日本橋 古樹軒」なども登場。高級食材を扱う店が多いのはなぜだろう。
「『わざわざ来たくなる大人のフードホール』がテーマで、目指すのは百貨店クオリティ。高価な食材とフードホールを組み合わせることで、手ごろな価格を実現。ほかにはないフードホールです」と、大丸心斎橋店広報の長谷川眞之さん。
これだけの高級食材を提供するには「各社との協力があってこそ。特にフカヒレは、一枚ものの『尾びれ』ではなくスープなどに使用される『胸びれ』を選択したことで手ごろな価格で提供できた」というが、「それはバラバラになりがちな部位をそのままの形で加工できる古樹軒さんの技術力があってこそ」だそうだ。
店と共に挑んだ価格設定や閉店時間にも客への配慮が
また、お酒も飲めるフードホールを意識。最高級ワインや地酒が飲める「世界酒BAR セカサケ」では、「リカーショップグランセルクル」と協力し、ここでボトルワインを買うと、栓抜料500円でリーデルのグラス(最大5脚)を貸してくれる。閉店時間の23時も「遠方へ帰られる方のためにギリギリの時間を設定しました」とサービス満点。客に対する配慮も詰まった大人のフードホールに期待大だ。
数字で見るヒットのポイント
【23時閉店】例えば心斎橋から阪急箕面駅まで帰る人の場合、心斎橋23時28分発に乗れば箕面には0時13分着。遠方まで帰る人にも閉店時間を配慮。
【200席】ハイチェア、ローチェア、ベンチシートの3タイプの共有席がある。1人でもグループでも使えるので、ちょい飲みから女子会まで大活躍。
【700円~】「アルティザン ドゥ ラ トリュフ パリ」のトリュフを使ったバゲットサンドの価格。高級食材を気軽に食べられるメニューの代表格。
■心斎橋フードホール<住所:大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 大丸心斎橋店 本館B2 電話:06-6271-1231 時間:10:00~20:30、フードホール10:00~23:00 ※LOは店により異なる 休み:不定休 席数:350席 タバコ:禁煙 駐車場:契約駐車場あり アクセス:地下鉄心斎橋駅と直結>
編集部