フランス文化研究者人物像に迫る「ファーブル昆虫記を訳した椎名其二展」が秋田県で開催中

東京ウォーカー(全国版)

秋田県仙北市角館町の新潮社記念文学館で、2020年4月3日(金)まで「ファーブル昆虫記を訳した椎名其二展」が開催されている。

親にとっては懐かしく、子どもにとっては新鮮な内容写真は主催者提供


大正昭和期のフランス文化研究者で、ファーブルの「昆虫記」の翻訳者である椎名其二(しいなそのじ)を紹介。秋田県角館町生まれ(1887年)の椎名其二は、秋田中学卒業後に上京し早稲田大学へ入学するも後に中退。アメリカ、フランスでの生活を送った後帰国し、早稲田大学で教鞭をとる傍らファーブルの「昆虫記」を翻訳する。

本展では、『中央公論』誌「-自由に焦がれて在仏40年-」や、友人・縁者へ宛てた書簡などを展示。そこから垣間見える其二の実像に迫る。あわせて、ファーブルの「昆虫記」にちなんだ資料も展示。幅広い世代で楽しめる。

【写真を見る】昆虫記に登場する昆虫の標本も写真は主催者提供


担当者は「『昆虫記』の原書はもちろんフランス語。 第1巻は1879年に出版され、最後となった第10巻が出版されたのは、今から約110年前の1910年。この本を最初に日本語に訳したのは大杉栄で、第2巻から4巻までを最初に翻訳したのが椎名其二です。展覧会では、フランスで生き抜き、己を通した『しいなさん』の人柄を本人や友人、縁者の手紙や寄稿文、また当時の写真を添えてご紹介します。あわせて『昆虫記』にちなんだ貴重な虫たちの標本も展示しています。一人でも家族でも楽しめる展覧会、皆様のお越しをお待ちしています」と来館を呼びかける。

翻訳者・椎名其二の実像に迫る貴重な展示会。虫の標本も展示されており、人物だけでなく「昆虫記」についても深く理解することができる。ぜひ親子で訪れよう。

ウォーカープラス編集部

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