1930年代戦時体制下のハイキング文化が学べる「近代的徒歩旅行展」が山口県下関市で開催中

東京ウォーカー(全国版)

山口県下関市の下関市川棚温泉交流センター川棚の杜・烏山民俗資料館で、2020年2月18日(火)まで「烏山民俗資料館企画展『近代的徒歩旅行』」が開催されている。

「徒歩旅行」とは、戦前にハイキングを言い換えた言葉写真は主催者提供


19世紀末のヨーロッパで生まれたハイキングは、昭和のはじめに日本でもブームとなったが、1935(昭和10)年代戦時体制の進行とともに政府は「ハイキング」を「徒歩旅行」と言い換えて青少年の心身鍛錬を強調するようになり、もとの行楽的要素は排除されていった。同展では、1939(昭和14)年発行の「青年徒歩旅行」を中心に、同時期の紀行文や古写真を併せて紹介する。

【写真】ハイキングにも歴史があることがわかる貴重な展示写真は主催者提供


担当者は「本展では、下関駅を起点に企画されたパンフレット『ハイキングコースー下関中心』および、冊子『青年徒歩旅行』(ともに廣島鉄道局 1939年発行)を中心に、同時期の観光パンフレット・紀行文・古写真も併せて紹介します。鉄道駅を起終点として景勝地をめぐる歩行距離、交通事情、路線バスや渡船などの二次交通の利用、現在の交通網との違いにも注目していただけると幸いです」と話す。

当時の山口のハイキングコースがわかる同展で学び、当時に思いを馳せて歩いてみるのもオススメだ。

ウォーカープラス編集部

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