声優“中村獅童”が長編アニメ「鬼神伝」を語る!

関西ウォーカー

平安時代の京都にタイムスリップした現代の少年が、鬼との戦いを通じて成長していく姿を描いた長編アニメーション「鬼神伝」。本作で主人公の運命を左右する僧侶・源雲の声優を務めるのは中村獅童。劇中の舞台としても登場する京都の寺院“神泉苑”へ、祈祷式のためにやって来た彼が映画、そして“役者であること”について語ってくれた。

─映画「あらしのよるに」(’05)や「デスノート」シリーズなど、これまでにも吹替えをされてきましたが、今回の役についてはどんな印象を抱かれましたか?

「源雲は見た目というより、内面の強さを持ったキャラクターだと思いました。それになにを考えているのかも一見わからないので、話し方などにミステリアスさを意識しましたね。現場で恥ずかしいとか関係なくいろんな表現をしてみて、川﨑監督とも相談をしながら演じました」

─源雲の声を聞いて、すぐに獅童さんだとわからないくらいハマっていたと思います!

「ありがとうございます。声優をする上で、僕の声だと気付かれないのはすごくうれしいことです。普段、役者は顔を出して芝居をしているけれど、声優の時に僕の顔がちらついてしまったら失敗だと思うんですね。なので、エンドロールで“あっ、あの声は獅童だったんだ”って思ってもらえるのがうれしいです」

─本作は鬼を始め、とても個性的なキャラクターが登場しますが、獅童さんが一番好きなのは?

「自分が演じた源雲です! 僕が映画『ピンポン』(’02)で演じたドラゴンと同じ坊主頭だし、僕にあて書きをしてくれたような役でキャラクターを膨らませる作業もたのしかったですね。すごくやりがいのある役でした」

─ちなみに、神泉苑の境内にある赤い橋は“願いがかなう”と言われていますが、先ほど橋を渡った時に何か願い事はされましたか?

「自分個人のことです(笑)。役者として一生生きていきたいし、お客さんを劇場に呼べる役者でありたいと思っているので、そういったことをお願いしました」

─では、これから映画をご覧になる方へメッセージをお願いします!

「いま、世の中が大変なことになっていますが、僕ら役者にできるのは“表現する”ことだと思うんですね。映画館に来ていただくのも大変な時期ですが、少しでも多くの人に作品を観ていただいて、勇気や希望を感じてもらえるとうれしいです」

【取材・文=リワークス】

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