1/24(土)〜黄金町シネマジャック&ベティにて中国映画新旧24作品一挙上映!

横浜ウォーカー

08年は北京オリンピックが開催され、急速に発展をとげている中国。しかし発展の陰には、大国ゆえのさまざまな問題を抱えている現実も。1/24(土)〜2/20(金)、シネマジャック&ベティでは「中国映画の全貌 in 横浜黄金町」を開催。新作では、「ふたりの人魚」で注目された俊英ロウ・イエが1989年6月に北京で起きた天安門事件と関わった自らの体験を元に、時代に引き裂かれた恋愛を描く「天安門、恋人たち」(06年)ほか「パティシエの恋」「草原の女」「モンゴリアン・ピンポン」など16作品が上映される。旧作は、大財閥の当主となった孔子の末裔と結婚した靄齢(ミシェール・ヨー)、中国建国の父・孫文の妻で、共産主義者を貫く一途な政治家となった慶齢(マギー・チャン)、「私は英雄と結婚したい」と台湾を建設した蒋介石の妻になった美齢(ビビアン・ウー)と、現代中国に多大な影響を与えた三姉妹の物語「宋家の三姉妹」(97年)ほか全8作品。「一人は金を愛し、一人は国を愛し、一人は権力を愛した」というキャッチフレーズは、旧作といえどもいまなお鮮烈。おもしろいのが、ラインナップの中に日本映画・高倉健主演「君よ憤怒の河を渉れ」(76年)が入っているところ。こちらは文革直後の中国を熱狂させ、当時の国民なんと8割を動員したという“史上最も多くの中国人が見た日本映画”なのだとか。77年に中国共産党が文化大革命の終結を宣言、78年に日中友好条約締結。そして作品のストーリーを知ると、いかにしてこの「外国映画」が支持されたか、その理由や時代の空気を十分に感じ取ることが可能だ。

関連企画として、1階カフェでは中華街写真展や雑貨販売、手持ちのものでピンポン大会などあり、スタンプラリーも行われ、ポイントにより中華グッズやお食事券のプレゼントも。おりしも春節、約1か月に渡って開催される「中国映画の全貌 in 横浜黄金町」。新旧の中国映画を通じて、この中国の大きなうねり、はらんでいる問題を描く映画作家の心を観てみよう!【横浜ウォーカー/木村優子】

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