津波で埋もれた「金華さば」の缶詰を販売!復興支援の新たな形に

東京ウォーカー(全国版)

震災復興支援プロジェクト“めざましフードエイド”を展開中のフジテレビ「めざましテレビ」は、その第1弾として、多大な被害を受けた宮城・石巻の「木の屋石巻水産」製の「金華さば」の缶詰販売を5月27日に開始した。販売は、フジテレビの物産館「お台場めざマルシェ」のWEBサイトを通じて行われ、新しい復興支援の形として期待が高まっている。

「石巻にあった会社と工場は津波によって跡形もなくなりましたが、がれきの中にはたくさんの缶詰が埋まっていました。支援物資が届かない数日間、社員たちがそれを必死で拾い集め、不安と絶望に追いやられた石巻の人々に届けることで元気を与えました」と話すのは“日本一小さな缶詰工場”を自称する木村長努(ながと)代表。

この缶詰をもっと多くの人たちに届け、もっと多くの人たちと元気を分かち合いたいという思いを実現させようと、がれきだらけの工場から社員たちが缶詰を丁寧に拾い集めた。泥などの汚れをきれいに洗い流し、ラベルを張って、改めて商品として販売することにしたのだ。

“金華さば”とは、毎年9月~11月下旬にかけて宮城県近海で獲れる“大型のサバ”のこと。石巻港で朝、水揚げされた新鮮な金華さばのみを使用し、生の状態のまま缶に手詰めしている。さらに、味付けに地元「高砂長寿味噌本舗」の味噌をはじめ、やわらかな甘さを生み出す「喜界島の粗糖」を使用した“こだわりの缶詰”となっている。

正式発売の前に「お台場めざマルシェ」にて行われた直売会では、5月20日・21日の2日間で1000缶以上を売り上げ。注文とともに購入した人たちからの温かいメッセージが添えられ、まさに“希望の缶詰”となったようだ。

同物産館では、被災地となった岩手県、宮城県、福島県の物産を通常よりも数多く取りそろえ、「震災の記憶から立ち直り、前を向いて歩きたい」という復興支援につながる取り組みを展開している。【東京ウォーカー】

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