2016年10月のオープン以来、豚骨や鶏ガラなど動物系のダシを効かせた濃厚つけ麺で人気を博した「中華蕎麦 生る」(以降「生る」)がリニューアルするというニュースが編集部に飛び込んできたのは2019年秋のこと。今までのメニューをやめ、全メニューを新しくするという思い切ったリニューアルに期待が高まる。そして年が明けた2020年1月8日、ついに新生「生る」がベールを脱いだ。メニューのこと、店のこと、今後の展開を直撃取材!
リニューアルするきっかけは?
店主の弓長康成さんは、東京屈指の人気店「つけ麺 道」で修業。その成果をしっかりと感じさせるつけ麺は非常にレベルが高い、と多くのラーメンファンが絶賛していた。順調にファンを増やしていた今、なぜリニューアルを?
「自分の中で、土台を作るには3年という期間が目安になっています。修業期間も約3年。そして、2019年秋、オープンして3年が過ぎたので、次のステップに進む時が来たと思いました」
次のステップとして弓長さんが考えたのは、自分だけの味を作り上げること。今までの構想を形にするべく、新メニューの開発に明け暮れた。
「オープンしてから今まで、修業先の味をベースにしたつけ麺、ラーメンを作ってきました。自分だけの味を考えた時に、まず、つけ麺はもっとマニアックにしよう、と(笑)。その代わり、ラーメンはもっとライトなラーメンファンに受け入れられるような味を目指しました」
まずはラーメンから解禁
新メニューの方向性が決まり、施策を重ねるうちに、ラーメンが先に完成。リニューアル当日からスタンダードメニューとしてお披露目された。
「ラーメンは、女性ウケを意識しました。そこで考えたのが、濃厚鶏白湯。3種類の鶏を使い、それぞれのよさを生かした仕上がりを目指しました。スープを泡立ててクリーミーにしてみたり、味の深みを狙って香味油を加えたり、お披露目後もどんどん改良を重ねています」
ポイントは、愛知県が誇る3つの地鶏&銘柄鶏を組み合わせたこと。鶏100%ではなく、魚介の旨味も少し加えたダブルスープになっている。そして、このメニューのためにスープが冷めにくい丼も新たに作られた。
「三河赤鶏と錦爽どりはガラとモモ、名古屋コーチンはモミジを使用しました。煮込み過ぎずに鶏のフレッシュ感を重視することで、三河赤鶏のポテンシャルをうまく引き出せたと思います。もう少し旨味を出すために、豚骨を少量加えてもいいかな、と考えています」
つけ麺は不定期で登場
つけ麺はいずれ定番化を予定しているが、現状は仕込みの都合で不定期メニューとなっている。
「新しいつけ麺は煮干しを効かせた“ニボラー”向けの味。煮干しは時期によって塩分濃度や味がどうしても変化してしまうので、調整が難しいですね。麺は平打ちで、つるつるモチモチの喉越しと食べ応えを意識しています」
今後の展開は?
最後に、気になる今後の展開を聞いた。
「リニューアル後の定番ラーメンは、すでにスタートしている赤鶏白湯そば、濃厚煮干しつけそばのほか、純濁り煮干しそば、辛い濃厚煮干しつけそばを考えています。純濁り煮干しそばは水出しの煮干しスープで作る淡麗ラーメン。辛い濃厚煮干しつけそばは花椒を効かせたシビカラ麺です。お楽しみに!」
全メニューが出そろうのは、春ごろの予定。今から待ちきれない! 最新情報はブログ(https://ameblo.jp/naru-nagoya/)で発信しているので、気になる人は要チェックだ。
薮伸太郎