小人で14歳の少女・アリエッティと12歳の人間の少年・翔の交流を描いたスタジオジブリ作品「借りぐらしのアリエッティ」が、DVDとブルーレイで登場! 本作のヒロイン役で声優デビューを飾った志田未来が作品を振り返ってくれた。
─映画が劇場公開される前、初めて完成した作品を観た時のことを教えてください。
「とにかく自分の声が恥ずかしくてしかたがなかったですね…本当にまずそう思いました(笑)」
─では、ヒロイン役の声優に抜擢された時はどんな気持ちでしたか?
「すごくびっくりしました(笑)。こういうお仕事は初めてだったので“本当に私でいいの!?”って思いました。不安もありましたが、小さいころからスタジオジブリの作品は観ていて大好きだったのでうれしくもありました」
─初めてこのお話を読んだ時の感想は?
「映像の動きとかが台本に細かく書かれていたんですけど、小人の世界のお話なので台本を読んだだけでは理解や想像ができない部分もありました。声を入れる前に映像を観させていただいたんですけど映像もキレイだし、アリエッティもすごく好奇心旺盛で、かわいい女の子だなと思いました」
─アフレコの現場でむずかしかったことは何でしたか?
「やっぱり映像と自分の声のタイミングを合わせることですね。自分の姿が映る映画やドラマは、台本に書かれてある役柄の感情を想像してお芝居することができるんですけど、アリエッティの表情がすでに映像で出来上がっているので、それに合わせて自分の声色や感情を作らなきゃいけないんです。たとえばアリエッティと翔君がケンカをするシーンも、私がアリエッティとして演じるなら泣くまではいかないけれど、映像のアリエッティは泣いていたりして…。アリエッティの表情に合わせて自分の感情を作るのは、普通のお芝居よりもむずかしかったです」
─翔役の神木隆之介さんとは以前にドラマでも共演されていますが、今回は声だけの共演はいかがでしたか?
「初日は1人でアフレコをしていて、アフレコのタイミングが合わせられなかったりして大変だったんですけど、次の日から神木君も一緒で。神木君がすごくリラックスしてのびのびとしていたので、私も自然とできるようになりましたね。1人の時よりも緊張することもなくなりました。神木君は“間違えても全然気にしないから!”って言ってくれていて、すごく安心できましたね」
─ちなみに、アリエッティとご自身の共通点はありますか?
「アリエッティが親に“ダメ”と言われても外の世界に出て行ったりとか、すごく好奇心旺盛なところはアリエッティと々14歳のころの私にそっくりです(笑)」
─小人と人間。異なる種の共存も描かれた作品でとても奥の深い作品でもありますが、志田さんはこの作品で感じたこと、学んだことを教えてください。
「食べ物を得るとか、私たちが普段なにげなくしていることも小人のアリエッティにとっては“命がけ”なんです。だから、普通にこうして生きているのはとても幸せなことなんだと思うようになりました。アリエッティのクルクル変わる表情や仕草が、観ていて本当にかわいいので、その魅力も楽しんでいただければうれしいです」
【取材・文=リワークス】