目前に迫った夏休みに向け、東北地方の観光情報が詰まった「東北ウォーカー」が7月14日(木)、角川マガジンズから発売された。ひと夏使える観光情報に加え、1冊につき100円を東北への観光誘致企画に拠出するなど、ウォーカーの強みである「観光」面からの支援を打ち出した“2011年夏の東北観光ガイド本”だ。
「関東では祭りや花火大会が相次いで中止となっていますが、東北地方では逆に多くの大会が早々に開催を決定したんです。それがこの本を出すきっかけになりました」と飯塚晃一編集長。実際の取材でも、数多くの関係者から、イベント開催に伴う数々の困難を乗り越える“復興への強い想い”を聞き、誌面に掲載してきたという。
「震災以後、誰もが自分になにができるだろう、と考えていると思うんです。それは東北に住んでいる方ももちろん同じ。迷いながらも復興のために前を向いてがんばっている。そして多くの人が『元気な東北を見に来て欲しい』と言ってくれます。正解は人それぞれかもしれませんが、この夏の東北は“行くだけ”で支援につながりますし、感じるものも多いと思います」(同編集長)。
誌面では、東北を代表する夏祭りや花火大会を、現地の実行委員の“開催への想い”を盛り込んで紹介。さらに、実は優れたアートスポットが点在する「青森」の美術館めぐりや、岩手県にあり、全国から工芸ファンが訪れる「光原社」と東北の手仕事紹介、東北を代表するご当地グルメ「盛岡冷麺」の食べ比べなど、この夏に東北で楽しみたい観光情報をテーマ別に紹介している。
また、夏休みにニーズが高まりそうな「災害ボランティア活動」も9ページに渡って特集。個人でも参加できる、東北3県の「災害ボランティアセンター」のリストや、首都圏発着の「ボランティアバスツアー」など、体験者や運営者の声を多く拾う形で詳細に伝えている。
「制作期間1か月半という短い期間での緊急発売となりましたが、制作に携わってくれた東北在住スタッフの思いも強く、ウォーカーらしい“使える情報”が集まりました。特別な熱を持った“2011年の東北の夏”を楽しむためにぜひ活用してほしい」(同編集長)というこの「東北ウォーカー」。販売は首都圏と東北地方の書店に加え、WEB通販での取り扱いとなる。地震から4か月が経過し、徐々に落ち着きを取り戻しつつあるものの、まだまだ支援も必要となっている東北地方。この夏、旅行でどこに行くかまだ決めていない人に、ぜひチェックしてほしい一冊だ。【東京ウォーカー】