注文殺到で14か月待ち! 百貨店で人気の“高級鍋”とは?

東京ウォーカー(全国版)

“内食ブーム”や“本物志向”の影響で、百貨店で「高級鍋」が売れている。高級鍋と言えばフランスの「ル・クルーゼ」などが定着しているが、いま注目を集めているのが“国産鋳物ホーロー鍋”の「バーミキュラ」。1か月半で500個以上を売上げ、百貨店では鍋の売上記録を更新したという。

この「バーミキュラ」は地方の中小企業が開発する、精密な“国産調理器具”だ。手がけるのは、愛知県で船舶などの部品を製造してきた「愛知ドビー」。鋳鉄などの加工技術を生かして、“鋳物ホーロー鍋”を製造しており、品質の良さで人気が急上昇中なのだ。

日本の職人が、ひとつひとつ手間ひまかけて、ミクロン単位の精度で精密加工したこのホーロー鍋は、鍋フタと本体の機密性が高く、無水調理ができるというのが支持されている点だ。

商品単価は「オーブンポットラウンド22cm」で2万3800円だが、こうした高額な価格帯でも、「品質が良く、長く使っていける」と現在14か月待ち。元々は、自社サイトのみでの取り扱いだったが、今年2月から日本橋三越(東京・中央区)での店舗販売を開始したところ、1か月半で500個以上を売上げ、同店における鍋の売上記録も更新したそうだ。さらに5月からは、大阪駅(大阪府・北区)に新しくオープンした三越伊勢丹でも取り扱いを開始。同店でも「先行販売分50個が1時間で売り切れるほどの注目度です」(同社広報)という。

東日本大震災の影響で、外食産業の売上高は大幅に落ち込み、「自宅で料理を作る機会が増えた」と話す人が増加している現在。“高級鍋”ブームは、品質の良さに加えて、“内食化”が顕著になったことで、ますます盛り上がっているようだ。【東京ウォーカー】

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