節電の夏こそ楽しめる“ほのぼの系”の東京夜景とは?

東京ウォーカー(全国版)

家庭や職場での冷房使用や照明を控えるなど、“節電”がクローズアップされる今年の夏。なにかと不便を感じることもあるはずだが、実は、そんな“節電の夏”だからこそ楽しめる夜景があるという。夜景評論家で夜景プロデューサーの丸々もとお氏が薦める「ほのぼのした光、細かな光による美しい夜景」だ。

「“節電”の今夏は、ガソリンスタンドやコンビニ、道路の照明など“強い明かり”が減少しました」と丸々もとお氏。高い場所から街を見下ろした時、強い光源をあまり目にしなくなったという。だが「これまで“強い明かり”でかき消されていた小さな街灯が見やすくなり、幻想的な雰囲気になっています。“節電の夏”だからこそ楽しめる夜景になっているんですよ」と丸々氏。「この夏は街の中心より、住宅地を見下ろす展望台がおすすめですね」と紹介してくれた。

中でも、丸々氏が特に見てほしいと力説するのが「隅田川沿いの夜景」。「今年は川沿いのライトアップがなくなり、水面に灯影されて美しく浮かんでいた青い光が見られなくなりました。その代わり、暗がりとなった川の水面に、近隣の住宅の明かりが揺れて“ほのぼの”とした印象なんです」とコメント。今年ならではの新しい発見があるのだという。

他にも、タワーホール船堀と呼ばれる江戸川区総合区民ホールの展望塔(東京・江戸川区)や世田谷区三軒茶屋のキャロットタワー、東京都北区の北とぴあ(ほくとぴあ)などで“ほのぼの系”の夜景が眺められるとか。

また、「夜景を観賞する時間」は、これまで「鮮やかな空と街の明かりが同時に見られる日没」がおすすめだったが、丸々さんは今年「街が完全に暗くなる時間」を推奨している。家庭では19:00~22:00の3時間が電力消費のコアタイム。“ほのぼの系”の夜景を見るために、また自身が出かけることで節電に貢献するためにも、この時間帯の夜景観賞がベストなのだそうだ。

ちなみに節電という意味でもうひとつおすすめしたいのが、「ドライブしながらの夜景観賞」。完全に暗くなった後の“夜ドライブ”では、もちろん個人差はあるが、時速40km/h走行時で扇風機の「強」モードと同等の涼しさを得られるという。「涼しい風を浴びることで、目が覚めたような気分になり、夜景の中の光粒もクリアに見えてきます」と丸々氏は“夜ドライブ”の良さについても教えてくれた。ゆったり歩いて、またのんびりとドライブを楽しみながら、“節電の夏”がもたらした“本来の夜の美しさ”に感動してみてはいかが?【東京ウォーカー】

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