【特別企画】大阪をアートで盛り上げる!ヤノベ×竹熊×玉置「おおさかカンヴァス」直前座談会

関西ウォーカー

大阪の街を多彩なアートで彩るイベント「おおさかカンヴァス」!2回目となる今回は、前回以上にスケールアップした個性的な作品が盛りだくさん!

応募総数276点のなかから選出された46作品が、中之島や通天閣など、大阪の街に展示されるアートイベント。

そして、今回のスペシャル対談では、審査員をしている世界的に有名なアーティスト、ヤノベケンジさん、傑作漫画「サルまん」の著者であり、京都精華大学教授の竹熊健太郎さん、関西ウォーカーのご意見番・玉置泰紀編集長の対談だ!

※本座談会は関西ウォーカー21号(10/18発売)でも別バージョンを掲載しておりますので書店・コンビニでチェックしてください。

ヤノベケンジ(以下ヤノベ)「竹熊さんは今回の作品で、マンガの新しい可能性に踏み込んでいますよね?」

竹熊健太郎(以下竹熊)「もともと、マンガのストーリーの起承転結をまるごと展示できないかと考えていたんですよ。でも、なかなかいいアイディアがなくって…。そんな時に今回、おおさかカンヴァスの募集があっていろいろ考えた末に、通天閣の展望台にマンガを書けないかなって思ったんです」

玉置泰紀(以下玉置)「通天閣という大阪らしいスポットを使うというのが、いいアイディアですね」

竹熊「それで、実際に通天閣に生徒と一緒に行ったんですよ。そしたら現場を見て、窓枠をマンガの1コマにできるんじゃないかと…。窓枠が全部で36枚あったので、なんとか36コマのマンガを作れると思ったんです」

ヤノベ「なるほど。ただアートのなかで、マンガを引用する作品はいくつかありますけど、結局マンガ自体のストーリーで笑えないものが多いんですよ。だからこそ、竹熊さんの作品では来場者がおもしろいと感じられるように物語自体も成立させてほしいですね」

竹熊「それは、僕も重要だと思います。アートだからと言って、ストーリー自体がおもしろくなかったら、見にきてくれた人も立ち止まって呼んでくれないと思うんです。だから、ストーリーとキャラクターは、今ゼミ生みんなで意見を出しあって考えているところです」

玉置「そういえば、今回は通天閣の展望台から見える風景をマンガの風景として使われるということなんですよね?」

竹熊「そうなんですよ。キャラクターとセリフは描きますけど、背景は大阪の町並みを使おうかなと。大阪城とかね」

ヤノベ「それはかなり楽しみな作品になりそうですね。ところで、今回のおおさかカンヴァスで、気になる作品ってありますか?」

玉置「竹熊さんの作品もそうですけど、大阪らしいおもしろいものって多いですよね。例えば、投影された映像を踏むとプチプチと音がなる巨大∞プチプチとか、自分の家がアートになっているコタケマンのセルフ屋敷とか、かなり気になりますよね」

竹熊「僕は、怒れる巨大オヤジが見てみたいかな。設定がおもしろいじゃないですか。巨大なオヤジが地面の下に埋まっているなんて、考え方が大阪らしい。そのほか、全体的に言えることなんですけど、大阪を感じられる作品が多くって楽しみです」

ヤノベ「たしかに。とってもバラエティ豊かな作品が多く、そんな個性的なアートが大阪の街に展示されること自体、スゴイことだと思います。おおさかカンヴァスというイベントを一般の方々が素直に楽しんで、そしておもしろいと感じてもらえたら大成功だと思います!!」

【取材・文=エムネクスト】

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