入浴剤、ようかん… 今、“戦国グッズ”が熱い!

東京ウォーカー

戦国系グッズが人気だ。NHK大河ドラマ「天地人」や「戦国BASARA」シリーズなどの影響で、今まで例を見なかった“若い女性を中心とした戦国ブーム”が到来している。

「従来9割男性だった客層が、最近では若い女性客が増えて4割近くを占めています」と実感を語るのは、歴史関係の本やグッズの取り扱いでは日本屈指の品揃えを誇る、神保町「時代屋」女将の宮本さん。女性客がよく購入するグッズは、家紋の入ったシールが1番人気だとか。クリアファイルやストラップなど、定番ものも売り上げ堅調だ。

だが最近、こうしたお土産として売ってそうな商品以外に、従来は歴史系のグッズと結びつかなかった商品にまでその波が及ぼうとしている。

代表的な商品の1つが、戦国武将入浴剤「男の生きざまシリーズ」(各157円)だ。織田信長、徳川家康などの従来の人気武将と伊達政宗、直江兼続など最近人気急上昇の武将が全6種類そろう。「商品開発の際に20代をターゲットにする話になり、日本の“レトロな感じ”をうまく若者にも伝えることをコンセプトにしました。若い女性の間で戦国武将が人気という話を耳にし、取り入れることにしたのです。パッケージのデザイナーが“戦国好き”だったのも好要因でした(笑)」(製造販売元・株式会社環境科学の豊島さん)。

実際の売れ行きはどうなのだろうか?「10月の2週目から発売され、当店だけで売り上げは累計3300個にも上り、入浴剤の中では他の商品に比べ2〜3倍売れてます」(渋谷ロフト・林さん)。若い女性の購入者が多い入浴剤市場で、男性の占める割合も5割と高いのが特徴だという。

食品系で意外性を見せるのが「武家ようかん」(5個入り、1000円)だ。戦国武将の家紋や旗印をあしらい、伊達政宗など有名どころはもちろん、加藤清正や小西行長までカバーする通好みのパッケージは全部で50種類以上揃う。販売元はオンラインを中心に展開する和菓子屋の一夢庵。社会科の教師で歴史好きだった社長のアイディアが色濃く反映されているという。

「もともと商品として取り扱っていたようかんを、20代〜30代の女性の戦国好きにひっかけて発売したんです。ネットで販売した途端、一か月で1000本以上売れてます」(一夢庵・浜島さん)。人気があるのはここでも伊達政宗。ゲームや漫画などでカッコ良く描かれることの多い彼の魅力がよくわかる。購入者は狙い通り女性が中心で、ネタとして友人に配る人が多いそうだ。

従来の定番歴史系グッズにも進化系が登場する。玩具メーカーのエポックは、木札の「戦国旗印根付ストラップ」を2/7(土)に発売する。表に武将名、裏には旗印を記し、国産ヒノキの間伐材を使用した純日本製の商品だ。直江兼続や長宗我部元親など全10種類で、ターゲットはもちろん若い女性。今後、「戦国BASARA」などのゲームと組んだ製品も登場する予定だという。

従来の枠を超えて、新しいファン層の開拓を続ける戦国時代。毎回20%を超える視聴率を誇る大河ドラマ「天地人」や今年アニメ化予定の「戦国BASARA」などの影響で、関連グッズもさらに充実しそうだ。【東京ウォーカー/中道圭吾】

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