10月28日から11月3日(木)まで沖縄・那覇の首里城公園や国際通りを舞台に、華やかな琉球王朝時代を堪能できる歴史絵巻イベント「首里城祭」が行われている。
29日には首里城公園で「冊封使行列」「冊封儀式」が行われた。冊封儀式とは、琉球国王が代わる際に中国皇帝からの使者“冊封使”によって国王を任命する即位式のことで、琉球王国最大の儀式だ。
今回は1800年に行われた、第二尚氏王統15代・尚温王の即位式を再現。当時の中国高官の衣装をまとった冊封使と、琉球王のきらびやかな衣装をまとった国王たちが儀式を繰り広げた。琉球国王・尚温王に扮したのは9月に行われた「中秋の宴」の国王・王妃選出大会で選ばれた宮城賢太郎さん。初めての大イベントに緊張している様子だったが、その風格はまさに国王に相応しい堂々とした振る舞いだった。
翌30日には国際通りで「琉球王朝絵巻行列」が行われた。国王王妃行列をはじめ、中国皇帝使節団の冊封使行列と琉球の伝統芸能行列を加えた三部構成の時代行列で、華やかな装束を身にまとった総数約1000人の参加者が国際通りを練り歩いた。中国伝来の宮廷音楽・路次楽(ろじがく)の音色が響く中、国王や王妃がウチューと呼ばれるかごに乗って登場すると、一般市民や観光客から「すごい」「きれい」などのため息にも似た歓声が上がった。
国王王妃行列に続いての冊封使行列では、色鮮やかな旗や見慣れぬ武器を持った武官たちが勇ましく行進。行列の後方では、鮮やかな花笠の衣装を身にまとった100人を越す四つ竹群踊や、まるで生きているかのように繊細な動きで観客を圧倒する龍舞、創作エイサーやカチャーシーなどの伝統芸能が披露され、小さいながらも大人に混じって一生懸命踊る子どもたちの姿に、観客から大きな拍手が送られた。
11月3日(木・祝)昼12時50分からは、首里城正殿で国王と王妃が登場する儀式が催され、午後2時から首里城周辺でパレード「琉球王朝祭り首里古式行列」が行われる。【東京ウォーカー】