2005年より放送されていた「交響詩篇エウレカセブン」の続編となる「エウレカセブンAO」の製作発表会が2月16日(木)に行われた。前作「交響詩篇エウレカセブン」は、魅力的な世界観と斬新なロボットアクション、そしてストレートなボーイミーツガールを描き、多くのファンを魅了した。2009年には劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』が公開されてヒットしているだけに、「エウレカセブンAO」にも注目が集まる。
今作は、2025年の沖縄の離島・磐戸島を舞台に、世界観やロボットアクションなど、前作の魅力を受け継ぎつつ、さらに新たなストーリーを展開。突如出現する謎の存在“スカブコーラル”がきっかけとなって巻き起こる天変地異が日常となった世界で、新主人公アオが対面する運命を描いている。2012年の視聴者にとっても、リアルに響く作品になるはずだ。
前作に引き続き、監督は京田知己。キーキャラクターデザインの吉田健一、ニルヴァーシュデザインの河森正治、特技監督の村木靖など前作からのスタッフに加え、キャラクターデザインに織田広之が新たに参加し、劇伴をNakamura Kojiことナカコー(ex.スーパーカー、現iLL、LAMA)が担当することが発表された。
これまで、劇中の楽曲ラインナップには、電気グルーヴ、石野卓球、RYUKYUDISKO、田中フミヤといった音楽ユーザーを唸らせるミュージシャンの楽曲が使用され、オンエアを重ねる度に大きな盛り上がりを見せていた。ナカコー自身としては「交響詩篇エウレカセブン」に「STORYWRITER」(スーパーカー)を挿入歌、劇場版「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」に主題歌「Space Rock」(iLL)として提供している。
今作の劇伴について、京田知己監督は「リアリティのある音がほしかった。結果的にアクチュアルにならざるをえない状況の中で何かを物語るには、それを支えてくれるだけのリアリティが必要で、そう思っていた中でナカコーさんに音楽を頼めることになったのは非常にラッキーだったし、嬉しかった。実際に仕上がりつつある楽曲はどれも非常に興味深くて、特にナカコーさんの音楽のキャパシティーの広さに関しては特筆すべきことだと思う。サウンドトラックでありながら、しかし確実に他にはない音がここにはある。ホント、面白いし、すごい。この音楽がつく映像は、たぶん確実に幸せだ」とコメントする。
劇伴はほぼ初挑戦というNakamura Kojiは、「学ぶことも多く、自分にとっては刺激的な制作でした。京田監督からは『今回はロックな感じ』というお話でした。そのイメージを膨らませつつ、幅の広いものができていると感じます。とても楽しみです」と答えた。
昨年の12月中旬から手がけたDEMOトラックは、半月で70曲以上。京田知己監督と幾度となくコミュニケーションを重ね、現在も強力なサポートミュージシャンやエンジニアを迎えてレコーディングを続けているそうだ。
なお、オープニングテーマには日本の音楽シーンに憧れて来日したIsaac(ボーカル&ギター)とCharm(ギター)の韓国系アメリカ人2人とOgaching(ベース)とToshi(ドラム)の日本人2人からなる多国籍バンドHemenway(ヘメンウェイ)、エンディングテーマにはガールズバンドのステレオポニーが起用されている。【東京ウォーカー】