3/10(土)~6/10(日)および、7/7(土)~8/19(日)に開催されるMIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市)の開館15周年を記念した特別展「MIHO GRANDAMA II 母なる方へ」の記者内覧会が、それに先がけ3/9(金)に行われ、初公開11点を含む約70点の美術品が公開された。
展覧会では、“母なる方へ”というタイトルのとおり“母性”を連想させる作品が、国は古代エジプト、ギリシャ・ローマ、西アジア、そして日本まで、時代は4千年以上前のものから江戸時代のものまで、国や作品の作られた年代を問わず集められている。“母”という共通のテーマを持つ作品たちだが、例えば、子供を抱いている女性の像といった“いかにも”なものだけでなく、女性が身につけていた装飾品、女性を象徴する意味を持った動物の像、そして、母のような包み込む優しさを持つ、性別の定義がない菩薩像までが展示されているところがおもしろい。神秘性、優しさ、強さ、など作品ごとに感じさせるイメージは異なるが、改めて“母”の持つ様々なイメージを思いおこす展覧会だ。
また、作品の横には、MIHO MUSEUMの創立者である小山美秀子のメッセージが添えられ、鑑賞者の作品への理解をより深める手助けをしてくれる。「身体、どうですか?あなたの健康をいつも気にしています」など、まさに母親に問いかけられているよう。
なお、コレクションの1つとして、5/15(火)~6/10(日)には、江戸時代の画家、伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)の作品『象と鯨図屏風』が展示公開される。こちらもなかなかお目にかかれない傑作なので、この機会に是非見に行ってほしい。
貴重で美しい作品を鑑賞できるのはもちろんだが、誰もが、作品からメッセージを感じ取ることができる展覧会だと思う。古美術好きな人も、そうでない人でも楽しめるので、温かみあふれる“母”に会いにMIHO MUSEUMに足を運んでみて。
【関西ウォーカー編集部/森 智美】
「MIHO GRANDAMA II 母なる方へ」
開催期間:3/10~6/10(日)、7/7(土)~8/19(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:00まで)
休館日:月曜※ただし4/30(月・祝)、7/16(月・祝)は開館、6/11(月)~7/6(金)、5/1(火)、7/17(火)は休館
会場:MIHO MUSEUM
TEL:0748-82-3411
住所:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
入場料:大人1000円
アクセス:JR琵琶湖線 石山駅下車、帝産バス「MIHO MUSEUM」行きで約50分
URL:http://www.miho.jp/