2011年は東日本大震災の影響などもあり、消費環境が厳しかった水着業界だが、今年も水着商戦が開幕。そんななかで、多くのブランド水着を取り扱う「マルイ」では、「リラックス&リゾート」をテーマとした“癒し系”の水着展開に注力していくという。同社の水着バイヤーは、「2012年の新作水着は、フンワリとしたレースやシフォン素材を使った水着や、トロピカルなビビッドカラーの水着がトレンドになりそうです」と話しているが、周辺小物のパレオの復権もあわさり、リゾート感あふれる品揃えに注目が集まりそうだ。
「近年、ニーズのある水着は、着回し力・お得感・UV対策など、トレンド感にプラスαの付加価値のあるものなんです」とは、マルイの水着バイヤー。同社では、2012年の新作水着を対象に人気コンテストを実施したところ、消費者から人気が集中したのは、フンワリとしたフリルがあしらわれているものや、トップスを2枚重ねたような“重ね着風”のビキニ3点セット(ビキニ上下+スカート)だったという。胸元にレースがふんだんに取り入れられたトップスは、美しくバストをメイクする効果も。女性のニーズを満たしているところが人気なのだ。
さらに、今年らしい1着として注目なのが、発色の良いビビッドカラーをMIXした、トロピカルなボーダー柄水着。ファッション界では、春夏はマリンルックが流行するが、水着で表現されたピンクやイエロー、パープルの明るいボーダー柄は、マリンルックの進化系として話題に。ボーダー柄を、レース生地で表現したものなども登場しているが、上段で紹介したシフォン生地の水着や、このレース生地、ニット生地など、洋服のような多様な生地使いが水着に盛り込まれるようになったのが、近年の水着デザインの特徴だ。
そして、見逃せないのが、1990年代にブームを迎えた水着周辺小物のパレオの復権! バブル時代を彷彿させるムードもあるが、若者には新鮮に映りそうだ。しかも、今年はバリエーション豊かに、様々な柄のパレオが登場。洋服でも人気の、ペイズリーなどのエスニック柄パレオを、モノキニ(前から見るとワンピース、後ろから見るとビキニ)などに合わせれば、リゾート感たっぷりに着用できるのだ。腰で巻くだけでなく、パレオの端をバスト位置で結んだり、首に掛けたりすればドレス風にも。アレンジが効く1枚として、また、体型カバーのお役立ちアイテムとして需要が伸びそうだ。
フリル、シフォン、レースなどの新しい素材感に、トロピカルなビビッドカラー、マリンテイスト、エスニック柄などが、今季の水着のキーワード。気分の上がる水着をチョイスして、夏の到来を待とう!【東京ウォーカー】