澤穂希をはじめ、大野忍、海堀あゆみ、川澄奈穂美など“なでしこジャパン”のメンバーが数多く在籍する、日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)のチーム「INAC神戸レオネッサ」が3月21日から3月27日(火)、沖縄県で合宿を行う。21日午後、沖縄に到着した選手たちが24(土)のエキシビジョンマッチで対戦するアメリカ女子サッカーリーグ所属の「スカイブルーFC」の選手たちとともに沖縄県庁へ。与世田兼稔副知事を表敬訪問した。
最初に、表敬訪問を受けた与世田副知事が「いよいよロンドンオリンピックが始まるが、その前にアルガルベカップなど素晴らしい試合を見せてくれた。この沖縄キャンプでも、“ゆいまーる”というみんなで協力すること、“いちゃりばちょーでー”という、みんな仲間だという気持ちを持って、さらにチームワークを強化させることのできる、実りある1週間になればと思う」と、両チームの選手たちを激励。
それを受け、INAC神戸レオネッサの文弘宣代表取締役は、「『INAC』が沖縄に来るのは2回目。以前、3週間合宿をしたことがあるが、今回すばらしいメンバーに恵まれて、昨年は、なでしこリーグ優勝と全日本選手権2連覇を果たすことができた。今回はすでに仕上げの段階に入っているが、監督の下、しっかり準備をして、リーグ連覇と全日本選手権3連覇を目指して頑張っていきたい。また、今回はアメリカから『スカイブルーFC』の皆さんが来ているので、日米のハイレベルな試合を沖縄の皆さんにお見せできるんじゃないかと期待している。ぜひ応援してほしい」と、あいさつした。
その後の歓談タイムでは、沖縄県出身の高良亮子選手と与世田副知事が同じ地元ということが判明。地元は昔からサッカーが強い地域という話で盛り上がったほか、そのルックスから女性ファンが多いことで知られる近賀ゆかり選手には、与世田副知事が周囲にも熱心なファンがいることを明かし、出席者たちの笑いを誘っていた。
和やかなムードの中、高良選手が沖縄県からの贈呈品の中に星砂入りの小瓶を見付けると、そばにいた川澄選手や海掘選手も星砂やポストカードを手にして満面の笑み。海堀選手が「美ら海(水族館)行きたい…」とつぶやくと、川澄選手も「美ら海水族館行きたいさぁ~」と沖縄なまりで返すなど、選手たちは終始リラックスした表情を見せた。
続けて行われた記者会見では、キャプテンに就任した大野選手が「(沖縄でのキャンプは)チームとしてもとても貴重な期間。チームとしてしっかりまとまるようなコンディション作りをしていきたい」と意気込みを。地元沖縄にサッカー選手として帰ってきた感想を聞かれた高良選手は、「嬉しい。初めてプライベート以外で来られたので、サッカーを楽しんでいる姿をいろんな人に見てもらいたい」と、少し照れくさそうにコメントした。
最後は、星川敬監督が「リーグで良いサッカーをするために、本当に大事なキャンプ。コンビネーションの質などを高めてリーグ開幕に持っていきたい。そして世界のチームと交流し、圧倒した上で、リーグ優勝やなでしこの優勝を目指してやっていきたいと思う」と今回のキャンプの重要性を強調し、高良選手が「今日から5日間、読谷村で練習をします。応援よろしくお願いします!」と力強く締めくくった。
INAC神戸レオネッサの沖縄県合宿は、22日(木)から練習やサッカー教室などを行い、24日(土)に沖縄県総合運動公園で「スカイブルーFC」とエキシビジョンマッチで対戦、27日(火)に神戸へ戻る予定。昨年の女子日本代表のワールドカップ初優勝から勢いが止まらない女子サッカー。多くの日本代表選手が在籍するINAC神戸レオネッサは、沖縄キャンプでどのような収穫があるのか。さらなる飛躍を期待したい。【東京ウォーカー】