昨今、急速に普及が進み、様々な方面で重要視されているスマートフォン。そのアプリ開発に携わるクリエイターやエンジニアの支援を目的に、モバイル・コンテンツ・フォーラムが開催した第1回東京スマートフォンAPPアワードの表彰式が、3月26日に開催された。
そもそも本アワードは、ANAやサントリー、東京スカイツリーなど、1団体8企業からの出展テーマの中から好きなものを選び、そのテーマに沿ったWebアプリもしくはAndroidアプリを作成、応募するといった内容の企画だ。第1回となる本大会は、2011年12月から今年の2月まで応募受付が行われ、最終的に94本もの魅力的なアプリが集まった。今回の表彰式は、その中でも特に実用性の高いアプリが10数本ピックアップされ、大々的に紹介される流れとなった。
各賞を受賞したアプリから特徴的なものを幾つか紹介するなら、まず注目したいのが最優秀賞に輝いた「LIGHT UP TOKYO」というアプリだ。“東京スカイツリーの開業を、より多くの方にお祝いいただき、楽しみ、訪れていただくためのアプリ”という、東京スカイツリーサイドからのテーマに沿う形で制作されたこのアプリは、夜空に輝くスカイツリーのライトアップを自身でデザインすることができるものだ。作成したデザインは、プレビュー画面で実際の風景に重ね合わせることが可能で、何とも幻想的な夜景が楽しめるようになっている。表彰式ではクリエイター陣から「よりリアルなライトアップを再現するために、4万円のスカイツリー・プラモデルを買って、細部まで徹底的に研究しました。このアプリには、スカイツリーだけでなく、世の中も明るく照らしたいという気持ちが込められています」という、熱い思いも聞かせてもらえた。
この他にも、テーマ出展企画賞で、同じく東京スカイツリーを題材にして賞に輝いた「スカイツリーコンパス」は、スカイツリーから遠く離れた場所に住んでいても、常に3次元コンパスがスカイツリーの方向を指し続けてくれるユニークなアプリ。さらに優秀賞及びWWFジャパン賞に輝いた「ONE PLANET CAMERA」は、撮影した風景写真をまるで惑星のような球体に修整・加工してくれる内容で、日清食品賞の「カップヌードルスケルトンAR」は、カップヌードルが出来あがっていく過程を小窓から透視することができる、AR技術を用いた面白アプリとなっていた。
今回、各賞を受賞したアプリの実用化を楽しみに待ちながら、今後ますます規模が拡大するであろう東京スマートフォンAPPアワードの展開にも注目しておきたい。【東京ウォーカー】