創業100周年を迎える吉本興業の歴史を、1年に渡り月替りで上演する芝居「吉本百年物語」。第一弾「大将と御寮ンさん・二人の夢」で、創業者の吉本吉兵衛とその妻であるせいを演じる陣内智則と国仲涼子。いま寛大、テント、ガリガリガリクソンら異色の共演陣も魅力的である。
―記者会見では、陣内さんがテントさんのクモ対決のネタを国仲さんに見せているシーンが印象的でした。共演陣は、珍獣だらけですよね(笑)。
陣内「はい(笑)。あと、テントさんの人間パチンコも、涼子ちゃんには見てもらわないと! 島木譲二や池乃めだかという珍獣もなんばグランド花月にいますから、紹介したいですね。大阪の良さですから」
国仲「なんばグランド花月で舞台をすると聞いた時は、おもしろいことをしなくちゃいけないのかなと不安になりました(笑)。せいさんという素晴らしい女性を演じるのはプレッシャーでもありますけど、東京から出てきて演じれるのは光栄です」
―吉本100周年記念公演に出演するというのは、陣内さん的にもプレッシャーがありますか?
陣内「18の時から20年いてますけど、しっかり働けてるのは10年あるかないかですからね。今年が100周年というのも知らなかったし、去年『頼むわ!』と依頼されて驚きました。小さな時から、土曜は学校帰りラーメン食べながら寛平さんの新喜劇を見ていたし、地元の加古川に営業で来られてたさんまさんやオール阪神・巨人さん、サブローシローさんを見て、かっこええなぁ~って思ってた吉本ですからね。魅力的で憧れで、そんな会社に入って、100周年という記念すべき時に何かやれるのは、そりゃ嬉しいですよ」
―国仲さんに教えてあげたい吉本や大阪の魅力も、たくさんあると思うんですけど。
陣内「楽屋にあるチャーリー浜さんのロッキンチェアーに座ったアカンとか、文珍師匠(桂文珍)の前で帽子を被ったままではアカンよとかですかね(笑)。あとは、千とせや信濃そばとか。まぁ、郷に入れば郷に従えみたいなことですかね!」
国仲「大阪と言えば、食べ物のイメージはありますから、色々連れて行ってもらえるのは楽しみです。あとは、大阪といえば、急いでるイメージですね。セカセカしてるというか」
陣内「でも、やっぱり涼子ちゃんが共演者と仲良くなれるのかというのが気になりますね。僕自身は、このメンバーで芝居するのは不安です! てっきり吉本新喜劇の未知やすえさんと夫婦役と思っていたので、涼子ちゃんが奥さん役なのは嬉しいですけど(笑)。プライベートでも仲良いので、『断らんといて!』と電話したくらいですから」
国仲「心強いですよ!」
【取材・文=鈴木淳史】