6月11日(月)放送のNHK BSプレミアムの自然番組「ワイルドライフ」は、「大西洋フォークランド諸島 ペンギン王国の夏 走れ! 跳べ!」と題し、イギリス領フォークランド諸島に生息するたくさんのペンギンを追いかけた映像を放送する。
海と陸に生きる不思議な鳥“ペンギン”。大空を羽ばたくかわりに、類い希な個性と生きる力を身に付けた。50㎝ほどの小さな体で高さ50mもの断崖を連続ジャンプで登り降りするイワトビペンギン。時速30㎞を越す高速で泳ぎ、力強いストロークで草原を走り抜けるジェンツーペンギン。そんなペンギンたちが自由自在に躍動する場所が大西洋の南の果てにある。
大小700の島々から成り立つイギリス領フォークランド諸島だ。周囲は“狂う50度”と言われる嵐の海。しかし、寒流と暖流が混じり合う栄養豊かな海だ。この海の恵みと断崖や草原など多様な環境が、世界でもきわめて貴重なペンギンの生息地を育んだ。イワトビペンギン、ジェンツーペンギンにくわえ、大きさ95㎝、重さ16㎏の巨大なキングペンギン、奥行き2mの巣穴を地中に掘るマゼランペンギン、オレンジ色の長く美しい飾り羽根を持つマカロニペンギンと、5種類ものペンギンたちが思い思いの環境やスタイルで命を謳歌する。
11月、南半球の夏の訪れとともに、5種類のペンギンたちは一斉に子育てを行う。愛情深い親鳥はヒナに食べ物を与えるため、荒れ狂う海に果敢に挑む。さらに、空から襲い来るオオトウゾクカモメや、海や陸で待ち伏せするアシカの仲間オタリアなど手強い敵と攻防を繰り広げる。一方、ヒナたちは健気に親鳥の帰りを待ち、幼い声を必死にあげて親子の絆をかたく結ぶ。
走る、跳ぶ、戦う。数々の試練に立ち向かい、ありったけのパワーで夏を駆け抜けるペンギンたち。その命の躍動を、遙か遠くのフォークランド諸島に追う。【東京ウォーカー】