いよいよBEST4を賭けての戦いが始まったEURO2012。今回は新設された5つのスタジアムの内の2つ、ポーランドのワルシャワ国立競技場(5万人収容)と、アレナ・グダニスク(4万人収容)に行き、現地取材を敢行した。真新しい近代的な2つのスタジアムには、お祭り気分の面白サポーターたちが欧州中から大集結! 皆が思い思いに愛国心を表現し、自国の代表チームの勝利を応援していた。
ワルシャワ国立競技場は、ビスワ川東岸のプラガ・ポルドニエ地区に位置する新スタジアムだ。これは、老朽化した旧10周年スタジアムの跡地に建設されたもの。外観はポーランド国旗を想起させる赤と白。EURO終了後には、レギア・ワルシャワとポロニア・ワルシャワのホームスタジアムになるほか、マドンナやコールドプレイのコンサートが開かれる予定だという。
一方、アレナ・グダニスクを覆う外壁のパネルは、近くのバルト海沿岸で昔から採取されてきたという特産物の琥珀を模している。全ての席からピッチが見やすいようにと作られた、かなり急勾配な座席作りには驚いたが、東京ドーム並みの人数が収容できる大きなスタジアムは、外から見ても、中から見ても壮観! 1989年に民主化を果たし、共和国となったポーランドだが、ワルシャワ国立競技場と共に、本大会への力の入れようが感じられる、国力を存分にアピールする近代的なスタジアムに仕上がっていた。
そんなスタジアムに集まったのは、サッカー欧州No.1を賭けた戦いを見守る様々な国のサポーターたち。顔面にびっしり国旗ペイントを施した子供や、大きな国旗をドレスのように全身に巻いた男性グループ、頭部を国旗カラーに染めた人など、ユニークな人々が一堂に会していた。
そして、印象的だったのが、試合中のスタジアムのみならず、試合時間の何時間も前から、サポーターが街の至るところで自国の国歌を歌い狂って(?)いたこと! すれ違う人が同国民だとみなすと、突然、肩を組んで大声で歌い始め、敵国チームのサポーターの歌声に負けないようにと、国歌斉唱合戦を繰り広げていた。そんなサポーターの熱唱姿は試合後も各地で見られ、ポーランドでは国全体からお祭り感があふれ出していた。
まさにBEST4に向けてさらなる熱い戦いが繰り広げられているEURO2012は、現在WOWOWで生放送中だ。7月1日(日)の決勝まで、選手や熱いサポーターたちから目が離せない!【東京ウォーカー】