役者が書いてお芝居する2週間!「ガラ博」開催

九州ウォーカー

05年に旗揚げし年2回ペースの本公演を中心に、福岡を拠点としながらフットワーク軽く活動する演劇集団「万能グローブ ガラパゴスダイナモス」。09年に行ったカフェイベント「ガラパマニア vol.4」以来、3年ぶりとなるガラパ主催のフェスティバルが開催される。

7/4(水)~15(日)の期間中、5人の役者達が満身創痍で作り上げた30分の短編芝居を初演出。日替りで2本ずつ、計9本が上映される。ガラパの役者のほか、福岡で活躍するゲスト作家も参戦し、唐人町商店街の小さな劇場を舞台に、役者もお客も巻き込んでの盛大なフェスティバルとなる。

「ガラ博」の魅力は4つ。まずは「低料金設定」であること。1回1500円なので単純に手軽な娯楽として楽しめる。2つ目は「日替りの演目」。日替りで異なる作品が上演されるので、毎日観ても飽きることがない。3つ目は、「同じ場所でのロングラン公演」。同じ場所での長期間公演なので、観たい時に観ることができる。そして最後は「上演時間の短さ」。会社帰りでもふらっと立ち寄れる開始時間と、約1時間という短い上演時間なので平日でも安心だ。

「ガラ博」実行委員長の椎木さんは「今回の企画の目玉は、役者が脚本を書き、演出して作品を創るということ。普段は脚本を読み込み、演出と向き合う役者達が、ある意味反対側から作品と向き合うことで、作家が創る作品とは全く違った深みやオモシロさが生まれてくると思うんです。ルールも技術もゼロのところからのスタートですが、そのめちゃくちゃさがいい。それぞれの人生や日常の些細な出来事を反映させた個性的で新しい表現を、ぜひ、皆さんにも観ていただきたいです」

会場には、台本や小道具など今までのガラパ作品にまつわる様々なアイテムが展示され、雰囲気はまさに博覧会。

さらに、本公演に負けず劣らず内容充実のアフターイベントにも注目。ガラパ役者企画のイベントから、福岡で活躍する様々なアーティストを呼んでのイベントなど盛りだくさん。椎木さんが「本編以上に気合が入ってます」と豪語するにふさわしく“絶対卵が割れない箱を作る日”“打倒松野尾!80年代ソングイントロ大会”など、個々の個性がギラギラと光っている。

ちょっとだけ時間が開いたというときに、ふらっと寄って、みんなと一緒にどんちゃん騒ぎ! 的なノリのこのイベント。椎木さんの「福岡でしかやれないことを、地元の人たちと触れ合いながら作り上げることができるのが地方の強み」との言葉どおり、役者も作家も同じ目線で楽しんでいるので、「演劇はちょっと壁が…」という人でも気軽に参加できるはず。ガラパ至上、最も無謀であり、かつ勇敢なフェスティバルを盛り上げる一員となって「ガラ博」を伝説にしてしまおう。

【福岡ウォーカー】

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