「電気料金値上げ」「消費税増税」「景気低迷」…現在、世の中には主婦や家計を脅かす言葉がいっぱい。朝の情報番組もこぞって「節約」特集を組み、週刊誌、情報誌にも「激安」や「省エネ」などの文字が並ぶ。
このたび、生活者の意識・実態に関する調査を行うトレンド総研(東京都渋谷区)は、2012 年夏の節電対策のトレンドとして、「朝行われる家事の節電」に着目、20~40代の専業主婦 500人に対し、インターネットを使ってアンケート調査を実施した。
今回の調査は、東京電力が6月1日から「ピークシフトプラン」、関西電力が7月1日から「季時別電灯PS」という時間帯に応じて電気代が変わる料金メニューがスタートすることをきっかけとして実施。23時~7時、7時~13時、13時~16時、16時~23時の時間帯によって料金が変わるというメニューだ。トレンド総研は電力会社のピークシフトを導入する流れにも注目し、この夏の節電対策のトレンドとして、朝の時間に行う活動に対する節電対策“朝節電”をキーワードに掲げている。
アンケートの1問目は、ズバリ「今年の夏は、去年の夏よりも節電の必要性を感じますか?」というもの。それにはさすがに7割近くの主婦が「感じる」と答えた(グラフ1参照)。
続いて、朝に行う家事について複数回答で聞いたところ、「朝食作り」と「洗濯」がともに85%で最も多く、続いて「部屋の掃除」(74%)、「食器洗い」(74%)、「ゴミ出し」(72%)という結果に。そこで、「1カ月の電気代の中で、朝の家事による電気代は無視できないものだと思いますか?」と聞いたところ、84%の人が「そう思う」と回答(グラフ2参照)。多くの女性が、朝の家事と電気代は切り離せない関係と感じている。だが、実際には、57%の主婦が「朝の家事で節電の必要性を感じるが、方法が分からない」と感じているのが実態だ。
この結果を受けて、消費生活アドバイザーの和田由貴(わだ・ゆうき)さんは「オール電化のプランやピークシフトプランなどの時間帯電灯契約をしているご家庭は料金も安いので、なるべく早い時間に終わらせられるようなことは、早く済ませてしまうのが良いでしょう」とアドバイス。
さらに、「朝食作り」に関しては、「夜のうちに、朝ご飯が炊けているようにセットをすることに加え、炊飯器の中にお米と一緒に茶碗を入れ、茶碗の中におかずなどを入れて炊くと同時調理できるので、節電になります」とコメント。さらに、パン食の方には「トースターを使わずに魚焼きグリルを使う方法があります。火加減は中火よりも弱い火加減で大丈夫です。電気も使わないので節電にもなると思いますし、圧倒的に早いです」と語った。
「洗濯」は「色ものと白ものの両方を毎日洗っているのであれば、日によって今日は色もののみ、今日は白もののみ、と交互に洗うことをおすすめします。ある程度洗濯物の量をためて洗えば1日1回で済むので節電になります」と節電のコツを披露。
「部屋の掃除」についても、「自分で強弱を決める掃除機を使っている人の場合、フローリングだと、強で吸っても弱で吸っても吸い取るゴミの量は実はほとんど変わらないんです。だから強を使う必要は全然ない。強弱を変えるだけでも相当消費電力も変わってきます。フローリングであったら、フローリングワイパーを使ってゴミを集めて、掃除機をかける量が少なく済むようにするという方法もあります」とコメントした。
“朝節電”をキーワードに朝生活にシフトすれば、節約とともに健康も手に入れられ、生活に潤いも出てきそうだ。梅雨が明ければ、夏はすぐそこ。ぜひ、実践してみては?【東京ウォーカー】