2011年、TEE「ベイビー・アイラブユー」の英語詞カバーがロング・ヒットしているオーストラリア出身の歌手・シェネル。同曲はもちろん、AI「Story」やホイットニー・ヒューストンの「すべてをあなたに」など、洋邦名曲のカバーを収録するカバーアルバム『ラブ・ソングス』は30万枚もの売上を誇る大ヒットとなり、洋楽・邦楽の境界を越えた存在として人気を得ている。そんな、シェネルの新作は…カバー曲ではなく、なんと“ド・J-POP”! 映画「BRAVE HEARTS 海猿」の主題歌のために書き下ろしたアルバムのリード曲「ビリーヴ」にも象徴されているが、シェネルは思いっきり“日本語”で歌っているのだ。当の本人を直撃したが「J-POPを作りました」と堂々と宣言。ニュー・アルバム『ビリーヴ』も「J-POPアルバムです!」という徹底ぶりだ。
「『ビリーヴ』は、アルバム『ラブ・ソングス』の流れで生まれました。日本の曲を英語でカバーをするって、あまりされていなかったのですが、私はそれで成功して、その次になにをやるかということを考えた時に、また他の人と違う新しいことをやりたい、普通では考えないようなことをやってみたいというのがあったんですね」とシェネル。デビュー前から、カニエ・ウェストのオーストラリア・ツアーのオープニングアクトに抜擢されるなど、早くから才能を見いだされたシンガーは、日本で“洋楽”という枠にいながら、それにとらわれない、独特のポジションを築いている。
映画「BRAVE HEARTS 海猿」の主題歌については「本当に光栄です。映画の関係者、プロデューサーの方が私をと思ってくださったことに感謝ですね。先日、映画の予告編の完成形を見たんですけど、映画のクリップがあって、途中から私の曲がダイナミックにかかって、びっくりしちゃって。本当に嬉しかったです」と喜びを語る。映画とこの曲が持つ“君と一緒なら、乗り越えていける”というメッセージについては「あなたのことを信じているからという意味ですよね。この曲って、恋人とか結婚相手とかだけではなく、まさに家族や友達だったり、単純に愛している人たち、大切に思っている人たちに勇気を与える、そういう曲だと思うんですよね。ホントにこの世界観は、世界の人たちが共感できると思います」。
今の彼女の夢は「紅白で歌うこと! 世界的なことで考えると、グラミー!それも、ひとつではなく、いくつもの賞を獲るということ!」と意気込む。カバー曲が大ヒットした後の、歌姫の新たな勝負はこれから。乞うご期待!【東京ウォーカー】