今年4月下旬に幕張メッセで2日間にわたって開催された巨大フェスイベント「ニコニコ超会議」(運営:ドワンゴ及びニワンゴ)は、閉幕直後にメディアによって「営業赤字額が4億円」とも伝えられ、ネットでは「ドワンゴはオワンゴ」などと揶揄されていたが、7月18日(水)に行われた「ニコニコちょうかいぎ発表会」では、何と報道陣に向けて最終赤字額が4億7081万25円に上っていたことが報告された。ユニークなコンテンツを提供し続けている同社だが、同発表会では、“赤字までエンタメ化してしまう”という企業体質を明らかにし、改めてその強さを知らしめたのだ。
ドワンゴ及びニワンゴは、六本木のニコファーレで「ニコニコちょうかいぎ発表会」を開催。4月に行われた「ニコニコ超会議」は、会場来場者が9万2384人、ネット来場者が347万766人に上るなど、大いに盛り上がったが、今回はそのイベントの赤字額が4億7081万25円であったことが、ドワンゴの川上量生会長とドワンゴの夏野剛取締役によって報告された。それに対し、ユーザーからの反応は「おめでとう!」「すごい」「けしからん」「反省してない」など様々。夏野氏は「企画当初は、赤字額の想定が1億か2億?だったけど。イベントを成功させるために、計画性なくいろんなものを詰め込み過ぎました」とコメント。ただ、開催の効果はあったようで「メディアにあれだけ取り上げられたのは想定外だった。ほとんど全てのテレビ局が取材してくれましたから。企業ブースの集客規模も大きく、驚かれましたし。ユーザーさんが楽しめるイベントを開催できたことが重要でしたね」と、赤字額には苦笑しつつ、満足げな表情を浮かべた。
また、同発表会では、今後の展望なども発表された。東京ウォーカーでは事前に、「ニコニコ超会議は毎年開催するかどうかわからないが、来年の会場の予約は済ませている」という情報をキャッチしていたが、同日のニコファーレのモニターには、実際に「2013年4月27日・28日に『ニコニコ超会議2』を開催(たぶん)」という言葉が映し出される場面も。「思い出は何度でも作り出すものだから」という強気な思いを明かしつつ、「スポンサーさん、来てくれるかなあ」と夏野氏は若干不安げなコメントも残した。
ちなみに今回は、“日本の僻地を周る”がコンセプトの「ニコニコ町会議 全国ツアー2012」の詳細も発表され、7月29日(日)から鳥取県八頭町でスタートすることが判明。福島県や八丈島でも行われることが明らかにされると共に、出演ユーザー、具体的な会場構成なども発表された。内容は、川上氏曰く「『ニコニコ超会議』のスーパーミニミニ版という感じ」なのだそう。同社の今後の展開を、是非楽しみに待とう!【東京ウォーカー】