野宮真貴が7/20(金)、ビルボードライヴ大阪に登場! 30周年やライブについてインタビュー!

関西ウォーカー

昨年、デビュー30周年を迎えた野宮真貴。90年代、渋谷系として時代を席巻したピチカート・ファイヴ時代のセルフカバーを中心に、様々なミュージシャンとのコラボ盤も今年頭に発表した。今月にはバンド体制では久々となる大阪でのライブも控え、次へと動き出している。そんな彼女に、30周年そして次の動きについてお話を伺ってみた。

―デビュー30周年を昨年迎えられまして、今年頭にはピチカート・ファイヴ時代のセルフカバーを中心に、様々なミュージシャンとのコラボ盤が出ましたよね。

「ヒャダインや□□□(クチロロ)の三浦君や雅-MIYAVI-(以下、雅)といった若手のプロデュースは、おもしろかったですね。ヒャダインは32歳なんですけど、私がデビューした時に1歳ですからね(笑)。彼にはピチカートのマニアならではの愛を感じましたし、マニアにしかわからない、マニアならではのアレンジもありました。小西君が自作の曲の中に自作の曲を入れるみたいなアレンジをしていたんですが、彼も、そういう技を使ってくれてましたね。まぁ、愛しすぎてくれて、なかなか原曲を変えられなかったみたいですが(笑)。逆に雅は渋谷系を通ってないけど、最高に素晴らしい曲にしてくれました。最初にあがったのは小山田君の曲だったんですが、彼にはピチカートの『ボサノバ2001』のプロデューサーをやってもらっていて、それ以来18年ぶりでした」

―カジさんとは意外と、初共演だったんですよね?!

「元祖渋谷系がピチカートで最後の渋谷系がカジ君と言われてて、同じようなシーンにいたんですけど初めてだったんです。彼には、敢えて渋谷系的なものをお願いしました。このアルバムを作る時に懐メロみたいにしたくないなと思ってたんですが、2012年の渋谷系を作るとしたら、どうなのかと思って。出来上がりを聴いてみたら、最高にキラキラしてました」

―30年前のソロデビューのプロデューサーである鈴木慶一さんとは30年ぶりの共演ですよね。

「慶一さんは30年前の楽曲を、他人に書いたものの中で3本の指に入ると言ってくれていて。当時は私、右も左もわからなかったので普通にしゃべれなかったんです(笑)。でも、その後、普通に仲良く、今回は曽我部君にも入ってもらい『せーの!』でやりましたね」

―先ほどもお話してくださってましたが、今回いい意味で雅さんが異色のコラボなように思います。

「カメラマンのレスリーキーがミュージックをテーマに雑誌の特集で撮影をしていて、私と雅が見開きで一緒だったんです。『スーパースター』の歌詞の世界観が彼そのものだなと思って、レスリーに繋いでもらったんです。3年くらい前にブラジルでライブをやった時に、雅のポスターが貼られていたんだけど、その時は知らなくて(笑)。でもブラジルで凄い人気だったり、私のヘアメイクをしている人に薦められたりもあって。初めて会いましたが、お任せでやってもらいました」

―このアルバムで30周年も落ち着かれた感じがします。

「ひとくぎりになりましたね。いいアルバムになって、良かったなと思っています。凄く楽しみながら歌えました」

―今度、大阪でライブもありますが、本当に楽しみです。

「やっとバンドでライブが出来るようになりましたから。生の音で聞かせるのは久しぶりですし、定期的にやりたいです。やっぱり、バンドはいいですよ。ただ自分のバンドじゃないから、みんなスケジュールがありますので(笑)。その分クラブでのDJは気軽に行けてますね」

―両方に、それぞれの魅力がありますよね。

「そうですね。バンドでやっていく事に関しては、歌を聴かせるという事ですよね。歌う事が、楽しめるようになったとは思います。前が、楽しめなかったわけじゃないんですけど(笑)。ピチカートのライブはショーになっていて、どこでどう動くとか決まっていたんです。それはそれで私に向いていたんですが、今はその時の気分でライブをしていく感じですね。それにピチカートは基本的にホールライブでしたから、今回のようなビルボードやライブハウスはまた違う距離感ですし、よりパーソナルな部分が見せられる気がします。それに今回はアコースティックなバージョンですので、衣装もシックなドレスでいこうかなと思っています」

―31年目以降の野宮さんが本当に楽しみです。

「次どうなっていくかは全然わからないですけど、また海外でもやりたいですね。私は歌手なので歌う事が役割だと思っているので、いい曲がたくさんあるピチカートの曲も歌っていきたいですし、もちろん新しい事もやりたいですしね。解散してすぐの頃は小西君のアレンジのままずっと歌うので良いのかなと思っていたんですが…。今のバージョンは自分で方向性を考えますし、そういう気持ちもなくなってきていますね」

―最初のバージョンも最新のバージョンも持ち合わせている野宮さんは、凄くかっこいいと思います。とにかく、ライブを楽しみにしています。ありがとうございました。

「はい、ありがとうございました」

【取材・文=鈴木淳史】

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