【WEB連載】仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」1曲目「君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね。」

関西ウォーカー

日傘にエアコン扇風機 暑さ対策色々あるが、本気で夏と向かい合いたきゃ 歌で南国ひとっ飛び!

みなさんこんにちは。この猛暑、いかがお過ごしでしょうか。本当にあっづい。くっそー、こんな温度と湿度で外なんか出てられっかい。仕事なんて出来っかい。節電で抑えめの温度に設定したエアコンの微々たる送風とガリガリ君梨味で涼を取りながら、あまりの暑さに「夏なんて嫌いじゃい」とヤサグレていた私。しかし、ラジオから流れてきた、何やら覚えのある前奏で状況は変わった!

「♪ちゃちゃらちゃっちゃーちゃっちゃーちゃっちゃらっちゃちゃら♪」

聞けばジッとしていられないラテンのリズム。自然に立ち上がり、操られるように腰を振り踊る私。間違いない。これは「南国に瞬間移動できる奇跡の曲」として、84年、歌謡界を驚愕の渦に巻き込んだ、「君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね。」!!!

オシャマなお嬢さんが海でちょいと誘われて焼けつく恋をしてロマンかラマンか2秒ごとに悩み、その気持ちってキウイ・パパイヤ・マンゴーみたいにジューシーだよね…という、夏の恋と南国フルーツを掛けた大胆な世界観。

私は中原めいこ嬢の弾むような歌いっぷりに目が覚めた。そうなのよ。涼しい風や冷たいモノを取り入れ暑さを消そうとするのではなく、こういった南国気分な歌を聞いて心までアツくなり、夏を楽しむほうが前向きではないか。実際ホレ、この1曲だけで、あれだけバテていた気分がこんなに軽やか&リズミカルに沸き立っている! 「どれだけ外国っぽいリズムを歌ってもどこかニッポン」な昭和歌謡。そこにはトロピカルジュースの横に、体が冷え過ぎないようあったかい番茶がさりげなく添えられているような安心感があって、本当に癒される。皆さんもいかがでしょう。一緒に南国リズムでダンス! 心はいっそ素っ裸で。

「君たちキウイ~」以上に濃厚かつ湿気の高い「夏」に挑戦したいツワモノには、夏木マリ姐さん若かりし頃の名曲「夏のせいかしら」をオススメしたい。前奏の「スッコンココンコッコンコンコン!!!」という攻めのパーカッション&マリ姐さんのサディスティックな歌声に、思わずエアコンを消し毛布をかけるなど、わざと暑さに身を沈め自分をいたぶりたくなる事間違いなしである。締めの一曲は、究極の熱帯大暴れソング「ジャングル・ブギ」(笠置シヅ子)で。

また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

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