沖縄・那覇市にある小さな“マチグヮー=市場”から誕生した映画が東京に進出! テレビ局のディレクターとして東京から沖縄に移り住んだ経歴を持つ新田義貴監督が、愛すべき沖縄、愛すべき栄町市場の人たちにカメラをむけたドキュメンタリー『歌えマチグヮー』が完成し、東京シアター・イメージフォーラムで公開されることとなった。
映画の舞台は、那覇市安里にある「栄町市場」。大型スーパーなどに押され気味だった市場に、市場で働く人たち自らが“歌”を通して活気を取り戻そうと動き出す。その熱は市場を集う人たちや観光客にまで伝わり、一緒に歌って踊って、市場が活気づいていくさまを映し出していく。
なにより魅力的なのが、映画に映っている登場人物たち。普段は野菜を売り、惣菜を売り、飲食店で料理を振る舞う普通のおじぃやおばぁ、にぃにぃ、ねぇねぇたちが、ステージ上ではエンターテイナーに早変わり。なかでも、おばぁ3人組ラップユニット・おばぁラッパーズによるパフォーマンスは圧巻。サングラスをかけて足でリズムを刻みながら「ヨォ、ヨォ♪」とラップを歌って踊り、いまや“栄町のアイドル”として人気が定着しているほどだ。
そのほか、ミュージシャンであり、市場で居酒屋を経営する“もりと”や、市場で働く3人組ユニット「市場シンガーズ」、また市場内を駆けまわる子どもたちも重要な出演者だ。
そんな栄町市場の人たちと家族のような付き合いを続けるうち、自然にカメラを向けるようになったという新田監督。「最初は映画にするつもりはなかったんです。でも震災や原発事故などが起きて以降、人と人とのきずなやコミュニティの大切さを、市場の人たちから改めて気づかされて、たくさんの人に観てもらいたいと思うようになりました」と映画化への思いを語った。
映画は8月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムにてレイトショー公開。地元沖縄では10月6日(土)~26日(金)に桜坂劇場での凱旋上映が決定している。観る人を明るく笑顔にする“じょーとー(上等)エンターテインメント”をスクリーンで体感しよう!【東京ウォーカー】