1962年の創立以来、『科学忍者隊ガッチャマン』など数々の名作アニメを生みだし、日本アニメ界のパイオニア的存在であるタツノコプロ。現在、創立50周年記念の企画展「タツノコプロテン」が開催中だが、そこで、異種格闘技を題材にした作品『紅三四郎』を発見! アントニオ猪木が一般的にした異種格闘技戦を、1969年に既にアニメ化していたという伝説的な作品に、すっかり魅了されてしまった。
この『紅三四郎』とは、1969年に放送されていたテレビアニメ。紅流柔術の達人・紅三四郎が、果たし合いで命を落とした父親の仇を取るため、世界中を渡り歩くストーリーだ。行く先々で出会う人々と交流しながら、多彩な武術や格闘技を使いこなす「片目の男」と対決。毎週クライマックスで異種格闘技戦が繰り広げられていたというアツ~いアニメなのだ。
残念ながら当時まだ生まれていなかった記者は、実際のアニメを見たことがないのだが、初めて見た原画やスケッチから伝わってくるスケール感と臨場感に圧倒された。現代人が忘れかけている気合と根性が詰まりまくっていて、とにかく熱量がハンパではないのだ。
作品を見ているうちに、紅三四郎の赤い柔道着と鮮やかな投げ技、そしてキリっとした太い眉と目力にグイグイ引き込まれ、終盤には、「この“ストイックな日本の美学”こそ“クール・ジャパン”ではないか!」と感じるほど、クールな作品なのだ。
同展では、ほかにも『科学忍者隊ガッチャマン』『新造人間キャシャーン』『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』をはじめ、『ハクション大魔王』『マッハGoGoGo』『昆虫物語 みなしごハッチ』など、原画や関連資料など、厳選した約300点が展示されている。会期は8月8日(水)~8月20日(月)、松屋銀座8階のイベントスクエアにて。世界に通用するタツノコプロ作品には、どこか“日本の美学”が感じられるものが満載なので、是非ともチェックすべし!【東京ウォーカー】