【WEB連載】仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」   2曲目「オリンピックテーマソング!!」

関西ウォーカー

ハリポタの国で仕掛ける侍撫子の勇気と魔法

スポーツ魂で世界の国からこんにちは

みなさんこんにちは。いやー、盛り上がってますねー、ロンドンオリンピック! さてさて、オリンピックといえば、競技以外に気になるのが「テーマソング」。NHKは、オリンピックテーマソングを歌うアーティストのチョイスがなかなか深い。平成になってこそ、ゆず、平原綾香、ミスチル、いきものがかりと正統派が並んでいるが。

局の「テーマソング」がはじめて決められるようになった、1988(昭和63)年のソウル五輪、その栄えある歌声を轟かせたのは驚くことに、ヘビィ・メタル・ロッククィーン、浜田麻里!! ひょー! 確かに歌声はオリンピック選手並みに超ホットだが、意外っちゃ意外。もっとおとなしい感じの歌手を選んでくるかと思った人は多かろう。彼女は「ハート・アンド・ソウル」と、題名に「ソウル(魂)」と開催地の「ソウル」を掛けるなど、素晴らしいサービス精神を発揮し、見事に全国民にロックとNHKの融合を見せてくれた。グッジョブ!

さらにその4年後のバルセロナ五輪。NHKはSHOW-YAの寺田恵子を抜擢する(「パラダイス・ウィンド ネヴァー・アローン」)。これまたホットだが、なんというかチョイスに偏愛が見えるというか、全体的に担当者がハードロック大好きだったのではないか、と勘繰ってしまうのは私だけではなかろう。まあ、スポーツの祭典なので、その情熱、その躍動感、達成する感動をを伝えるという役目ゆえにロック調やメッセージ性の強いバラードがしっくりくるのは、確かに納得、ではある。

が、だからこそ、だーかーらーこそ! 逆に「東京五輪音頭」の凄さを感じずにはいられないっ!!

音頭特有のチャチャンカチャンチャンというめでたいお囃子、そしてこれまためでたい三波春夫の「オリンピックの顔とかお~ぉん♪」という高らかな歌声が東京五輪の熱戦のバックに流れる……。下手すりゃカオス。ところが、私は動画を見て度胆を抜かれた。鬼気迫る緊張感が絶妙に緩和され、オリンピック選手がアスリートではなくエンターティナーに見える音頭マジック!!!

これだよ。これなんだよ。ニッポンミュージックミラクル。オリンピックが戦いである前に、平和を祈る祭典であるという初心を半ば強引に思い出させてくれる春夫の歌声。素晴らしい。

次のオリンピックでは、民謡とか演歌とかムード歌謡テイストの五輪テーマソングをぜひ。氷川きよしなどサイコーではないか。

締めの一曲は、涼しさ効果も期待して、1972年札幌オリンピックを歌ったトワエモアの「虹と雪のバラード」を。

また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

注目情報