銀幕の世界に異端の風 彩る音楽すら伝説 セーラー服で時をかけ復活の日を待ち続け…
みなさんこんにちは。最近冒頭の3行詩が煮詰まっている田中です。もうやめたい。やめても誰も困らないだろう。次回あたりやめよう…。
さてさて、秋の夜長を持て余している人も多かろう、そんな時は映画鑑賞だ!ということで。今回はユーストリームと勝手に抱合せで「わが心の角川映画」企画である。
「平野秀朗の映画トークSP「作家・中川右介さんと 角川映画を語り尽くす!」(http://www.ustream.tv/recorded/25502184)んもう興奮と角川映画愛が画面に収まらずグイグイ枠から出てる感じが凄いので、是非その様子をご覧ください…。
で、ここでは主題歌のお話を。角川映画は確かにド肝を抜かれるブットビ大暴れ映画の発信源だが、それを彩る音楽&主題歌歌手のチョイスがこれまた素晴らしいのだ!
邦画と洋楽を素晴らしくコラボさせるテクをいち早く披露したのは角川映画じゃなかろうか。そもそも私がビートルズを知ったのは映画「悪霊島」がきっかけだし。が、残念ながらこの連載は「昭和歌謡」。くぅっ。涙を飲んで日本語主題歌に特化して紹介しよう。
まずはメロディー全般に映画の予告がサブリミナル効果として組み込まれている、と噂にもなったのが「スローなブギにしてくれ(I want you)」。南佳孝の「うぉんちゅー!」はもはや、この映画を語る前に誰もが叫ぶ「合言葉」となっている。私は実はこの映画を見ていない。が、主題歌を死ぬほど聞き捲り、すっかり映画を観た気になった。
さて、続いて角川映画のスクリーンを瑞々しい歌声で包んだ「角川三人娘」! それこそ一週間不眠不休で語り尽くしても語り尽くせんほどの濃密な功績よ。彼女達が一時代を作ったと言っても過言では無いっ! 薬師丸ひろ子のデビュー曲「セーラー服と機関銃」でのコーラスママ歌唱法は衝撃だった。原田知世の「時をかける少女」の透明感は松任谷由実を本気にさせたというし。が、私はあえて典子を推す。角川三人娘の場合、人気順もありついこの2人がピックアップされがちだが、主題歌歌手としては渡辺典子の正統派な歌声がとんでもない偉業を成し遂げているのである。「映画を邪魔せずしかし壮大さを演出する」という不可能を可能にした「少年ケニヤ」「火の鳥」は必聴!!
締めの一曲は、これが流れた途端、アラフォーの男性は自然に顔をしかめ一緒に歌うという「野生の証明」の主題歌「戦士の休息」(町田義人)、そして昭和歌謡ではないがコッソリ。「復活の日」の主題歌「ユー・アー・ラブ」(ジャニス・イアン)をどうぞ。
また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。
【文=田中稲】