11/1、井筒和幸監督の最新作、映画「黄金を抱いて翔べ」中之島プレミア試写会が行われた。映画の舞台となった大阪・中之島に井筒監督と主演の妻夫木聡が登場。何とレッドカーペットならぬ、黄金の“ゴールドカーペット”の上を歩き、多数のファンの前に姿を現した。その後は、中之島中央公会堂にて舞台挨拶が行われ、今回の試写に招待された約800名ほどの観客の前で、この映画の魅力を話した。
本作は、大阪・中之島周辺にある大阪の銀行の地下に眠る240億の金塊強奪を企む6人の男たちの姿を描く犯罪ドラマ。主演の妻夫木も、撮影前はやくから大阪入りして周辺を歩いたという。また、井筒監督は、原作の高村薫の小説が掲載された雑誌を約20年、手元に置いていつか映画にしたいと思っていたそう。その理由は?「小説らしい小説。かっこいい小説や」とベタぼめ。
井筒監督作品に初登場の妻夫木は「井筒監督とはいつかやってみたいと思っていた。監督がはじめてハードボイルドをやるにあたって、ボクを呼んでくれて本当に光栄でした」とコメント。井筒監督の撮影現場は厳しいと有名だが、撮影はどうだったのかと司会から聞かれると「井筒監督が厳しいとは役者仲間の間でも有名。ただ、どんな小さな役にも納得いくまでOKを出さない、細かく演出されてるなと思いました」とコメントすると、すかさず「いい言い方だな(笑)」と井筒監督がツッコミを入れる一幕も。
さらに映画にちなんで、黄金1Kg(460万円相当)のプレートを井筒監督と妻夫木にそれぞれ渡されると、「きなくさい時代になると金の価値があがるんや」と井筒監督。きなくさい時代にふさわしい男達の犯罪計画を描いた本作、大阪の見慣れた風景があちこちに出てくるのも魅力。「この間、もう一回見たらハラハラドキドキした。こういう思いを久々に映画で味わえる。スリル感を楽しんでほしい」と妻夫木が魅力を語り、舞台挨拶を終えた。
映画「黄金を抱いて翔べ」は11/3(土・祝)より全国公開される。
【文=関西ウォーカー編集部 若林 毅、撮影=編集部 座親万梨枝】