「ダウンタウンDX」の西田二郎×「水曜どうでしょう」の藤村忠寿が語るTVとは??

関西ウォーカー

流通科学大学の学園祭でトークショーを終えたばかりのテレビマンのふたり。「ダウンタウンDX」、「ガリゲル」などの演出をする読売テレビの西田二郎。「水曜どうでしょう」の演出をする北海道テレビの藤村忠寿。そんなふたりを直撃し、ざっくばらんに話してもらった。

西田「人前で話すのなんて、初めてやんね?!」

藤村「飲んだら、こういう話にはなるけどね」

西田「そう、だから人前でふたりで話をするのは新鮮だったわ~。藤やんはね、ツッコミなんですよ。ボケさせてくれる。安心してボケれる!」

藤村「(笑)。同い年の他局の人、出会ったのは意味があるような気がしてね。やり方も似てるし。この人、うっとうしいくらいに自分を出すでしょ。それは大事なことだし、すっきりしていていい。自分もそうだしね(笑)。何かしようとしているのがよい」

西田「考えないように見せているんだけどね(笑)。テレビをいい意味で失敗こみのコンテンツだと思っていて、人を持ち上げるだけ持ち上げて、吸血鬼のようにすするというかね(笑)」

藤村「一緒だよ!」

西田「でも、藤やんはツッコむ人だから、ちゃんと完結させることができると思う。句読点を打てる感じというか。俺は延々と話し続けるという、しまりの悪い感じ(笑)」

藤村「(笑)。系列違う局同志なんだけど、何かをやってもいいじゃないと思うのね。この人とだと、可能性がある」

西田「テレビ局の構造はいろいろあるけど、マインドが構造を変えてほしい。そうなる気がする」

藤村「ふたりとも、タダでは起きないとこあるし。こういう人(西田)といたら、絶対に強くなるよ!」

西田「(笑)。東京でも、こういうトークショーをやってみたい。東京の局の人を呼んでね」

藤村「東京の局の人は、批判の的になりやすそうだけどね(笑)。でも、みんなマインドは変わらないんじゃない」

西田「藤やんも、山っ気ある感じがええよね」

藤村「(笑)。北海道にだけいたら、こういうことは中々ないから。まぁ、集めたら、繋がっていくしね。視聴者も、『こいつら、悪そうだから何かするかも!?』と思うんじゃないかな」

西田「テレビって、まだまだ可能性ある。何かの状況があったら、発芽していく」

藤村「『いけるじゃん!』っていう気がしていくんだよ」

西田「引っ張り役は、俺がしないといけないなって思う」

藤村「そういう失敗を恐れずにやろうとしている姿勢が大事だよね。『ダウンタウンDX』って引っかかりのなさが凄いと思っていて、それは技術なのよ。収録時間が短い中で、そういう緻密な技術がある。この人(西田)が、そんな緻密なことをやっているというのは驚きだけど(笑)。俺がやっているのは、長時間のロケを短くしていくこと。その辺りは対極なんだけど、基本姿勢は一緒だから『同じようなのいた! いた!』と思っている」

西田「(笑)。今日、藤やんが『視聴者の顔を気にしなくていい!』と言ったのは、印象的だったな。“水どうホリック”は、無視するから、みんな寄ってくるのかと…。それが化学反応を起こすのかなと…。だから、今日から俺はみんなを無視する(笑)」

藤村「簡単だわ~、あんた! 悩んだときは無視というか、切って考えるというのは必要かな」

西田「俺の人生の中で、無視という言葉がないからな~」

藤村「違う! 違う! 本気で無視というより、敢えて無視ね。本気でやったら、仲間がいなくなるから(笑)」

西田「なるほど! そうそう、ウォーカーで連載しようや、ふたりで!」

藤村「人を乗せていくね~(笑)。具体的にすぐ動いていくのは、凄いよね。その辺は、俺と対極的かな」

西田「10分の映像とかつけへん?!」

藤村「本にするの?! 俺は、言うこと聞くから(笑)。俺は全く見えてないけど、その企画! でも、見える人はひとりでいい。たくさんの人が見えていたら、おかしな方向に行くから。で、間違えていたら、俺はぶん殴るだけだから、あんたを!」

西田「がははは!! じゃあ、決定で!!」

藤村「わかりました(笑)」

【取材・文=鈴木淳史】

注目情報